尾崎真奈美の天使語同時通訳します

ポジティブイリュージョンの効果

「現代のエスプリ」3月号はポジティブ心理学特集でした。私も「ポジティブ心理学とスピリチュアリティ」と題して大胆なモデルを書かせていただきました。

科学論文に感動するというのは,論理の整然とした美しさや洗練された理論ではよくあることです。が、そぎ落とされた禁欲的な表現の中に息づく研究者の世界観や信念にはっとしてうれしくなることがよくあります。ポジティブ心理学の研究論文にはそれがとても多いです。

ポジティブイリュージョンに関するものもその一つです。
例えば10のうち9ケースはうまく行かないと言う統計データがある時に、自分はうまく行く一つのケースになるに違いないと,エビデンスなく思い込むようなことをポジティブイリュージョンと言います。
現実を正しく認識するというのは心の健康の要素の一つであり,現実をゆがめてしまうのは病的であるとされていました。その中で,ポリアンナ症候群なんていわれるように,何でも感謝することやよいことを見つけて行くと言う態度に関しては賛否両論でした。現実認識しつつ感謝と言うのがよいとか,私もどこかで書いていたような気がします。

しかし,データは語ります。現実認識している人より非現実的に楽観的に物事を眺める人の方が病気が治って長生きしていると。これは不健康なのでしょうか?よく考えてみる必要があります。ポジティブイリュージョンのこのような効果は,もっと評価されてもいいのではないかと思います。

楽観主義について付け加えておくと,研究で明らかになっていることは、楽観主義者は悲観主義者より現実的であるということです。悲観主義の方は思考が偏り狭くなって可能性が見えなくなってしまう傾向があるようです。

シニカルなフランス人なんか,幸福な人間は何も考えていないおばかさんだみたいなことを言いますが,いいじゃないですか!
楽しくて幸せで健康になるのは,賢くて病気になってへこんでるよりいいと思うんですけどね・・・
それぞれの価値観でしょとか世界観でしょとか突っ込みがきそうですから、この辺でやめておきます。

一言、痛いのが好きな人は、マゾって病気の人以外いないでしょ?

コメント

投稿者: 鉄人

真奈美様 こんにちは。

初期仏教の世界では、現実認識は不可欠です。何故なら現実を認識することでしか「学び」は起きないと考えるからです。

ただし認識行為において、感情は入れません。客観的に認識するだけ。

この行為を実践している初期仏教の出家者は、極めて大らかで穏やかで明るい。その底抜けの笑顔は、他に例を見ません。何故か。

それは論理的な答えを見つけ、それを実践することで、納得しているからだと思われます。

また仏陀は「一切行苦」(すべてのものは苦しみである)と説いていますが、決して「
悲観論者」ではありません。

ただ「現実」はそうだ。と言っただけ。現実を認識する作業はなかなか厳しい作業です。感情を交えると辛いことも多い。だから客観的に現実を「観察」するということが
必要になると思います。

「現実」を観るのには勇気がいる。でもその勇気は、己の人格を向上させる為には不可欠な要素であると、鉄人は思っています。

2010年03月03日 15:13

投稿者: はまやらわ

現実認識と常識認識を混同し、
常識が間違っている場合、
現実を正しく眺めることは
できませんね。

常識ほど当てにならないものは
ありませんから。

2010年03月04日 08:28

投稿者: まなみん

鉄人さん
仏教ではそうとらえるのですね。
現象学では現実って人それぞれってなるのかもしれませんね。
深いところで非常さと言うかそれに対する認識があればあるほど感謝と喜びがわいてくるのかなと思います。そういう意味では、私はめちゃくちゃ悲観論者と言うこともできそうです。だからきっとポジティブ心理学をやっているのでしょう。

はまやらわさん
常識のない私は、少しはしらないとまずいかなと思ってます。笑

2010年03月16日 08:18

投稿者: へうたむ

突然お邪魔します。

『現代のエスプリ』、どこかで拜見しようと思います。

>非現実的に楽観的に物事を眺める人の方が病気が治って長生き…
「科学的態度」からするとキューキョクの謎ですね。この、‘眺める’がキーワードのような…。

御著『奇跡の起こし方』を拜読しましたが、イチャモンばかり付け^^ながら読んだ(すみませ~ん)せいか、奇跡は起こっていません。感謝が足りないからかなー、と、‘スピリチュアル’系のサイトを見ると思ったり。かつてのジャンポルスキー『やすらぎ療法』なんかにはモノスゴく反発を感じましたが、そういうのがイカンのかなー。

表層で悲観、深層に‘宇宙的’楽観、なんていうのがいいなあと思うのですが。

2010年03月22日 04:39

投稿者: まなみん

へうたむさま

最新の科学では,表層も深層も一致してポジティブで楽観なのが健康的であることがデータで示されています。エスプリをお読みください。

2010年03月23日 10:42

投稿者: Ellis Rakers

I’d have to acknowledge with you on this. Which is not something I typically do! I really like reading a post that will make people think. Also, thanks for allowing me to speak my mind!

2011年03月18日 06:58

コメントを投稿








プロフィール

尾崎真奈美尾崎真奈美

東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。ペンシルバニア大学医学部精神科、東京大学医学部公衆衛生学研究室などを経て、現在相模女子大学人間心理学科准教授、米国サーチインスティチュート、スピリチュアリティ発達センター客員研究員。
インテグラル心理学・スピリチュアリティ論・芸術療法などを教えながら研究、ダンス、執筆活動を続け、科学と芸術の統合を試みる。
天使語同時通訳は日々のインスピレーションの書き散らしである。
国際生命情報科学会、日本トランスパーソナル学会理事。日本心身医学会、日本トランスパーソナル心理学・精神医学会、国際ポジティブ心理学会会員。

最新のエントリー

全てのエントリー

カテゴリー

月別アーカイブ

携帯でもSQ Lifeメッセンジャー・ブログが閲覧できます。
http://blog.sq-life.jp/m/
メッセンジャー・ブログ QRコード