
マザーテレサの言葉より
「私たちがどれだけ空っぽになるかということがたいせつなのです。」
「あなた方の持つものが少なければ少ないほど、あなた方は、持っている以上に与えることができ、あなた方が多くを持てば持つほど、与えることが少なくなるのです」
これは逆説的に聞こえるけれど、確かな真実である。
彼女は最低の極貧の人たちと清貧を守っていて、その態度は時にかたくなに思われるほどに見えた。
お金があったらもっと大きなことができる、もっと多くの人を救えると思う人は多い。
しかし彼女は大きな事業やたくさんの人の救済を志向しなかった。
ただ、今、目の前にいる弱った人に対して、柔らかな笑顔と暖かい眼差し、そしてゆっくりとした深いタッチで世話をした。
空っぽになるからこそできる、愛の実践だ。
与えるものもお金もないときに、もっともたいせつな魂からの愛を与えることしかできなくなる。
必然的にそちらの方向に向かうのだ。
お金やモノがあると、誰に何をどのくらいいつ供給すべきかと心が騒がしくなる。
もちろん、国家や企業レベルで大きな事業を成すことはすばらしいことだ。
でも、マザーの教えの中には見失ってしまいがちになるたいせつな真実が秘められている。
彼女は教えようとか啓蒙活動をするのでもなかった。
ただただ、目の前にいる人に暖かい手を差し伸べて親切にしていただけだ。
その彼女の単純な行為は世界中に広まり世界中の人々の心を捉えた。
真実の姿は魂を捉える。
マザーとその活動を共にする人々、支えている人々、そしてまったく知られないうちに同じような活動をしているに違いない、空っぽの小さな貧しい人たち、その愛にふれて感動する人たち、喜びながら死に向かっていく人たち、そしてこれを思い出させてくれた石川勇一先生にも感謝したい。
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