
今日は少し暖かい日だったので思い切って、アジサイとイチジクを剪定しました。
母と父が亡くなる前にそれぞれ植えていったものです。以前は父が剪定をしていましたが、亡くなってしまったので、どうして良いか分からないままにしていたら、伸びすぎて、ジャングル状態に・・・。
農作業は、ダンスのトレーニングの全てを試す事が出来る場です。
足のギブスをしっかりはめて、足元に注意して、親指と足の内側の筋肉でしっかり踏ん張ります。
のこぎりや鋏を扱うときに、身体の中心から呼吸と共に力を込めれば、太い枝もしっかり切る事が出来ます。
草木は生きているので、「芽を切ってしまって出てこなかったらどうしよう」と怖くて最初はどの芽を残して良いのか分からなくて手が止まってしまいました。
でもやり続けると、不思議と「ここを切って」と枝が呼んでいるように見えて迷わず切る事が出来ました。切った後は、蓋をするように木専用の塗料を塗ります。
親や愛する人々が亡くなる時、周りの人はその人がその生涯で伸ばしたスキルを受け継ぐと聞いた事があります。急に私の中の農家の血を感じました。
私の祖父母は福島のお百姓さん達で、父母は農村から都会に出てきた都市生活者一代目です。小さい頃よく福島に帰って、農作業を見て育ちました。その厳しさと自然や大地と生きる感覚は忘れません。
「都市生活一代目の人々の気骨は並大抵ではない。」と知り合いの編集者の方が教えてくれました。物が無い時代に、都市と言う全く違う環境に出て、何も無い所から育ててくれた事、改めて感謝しています。
今更なのですが、父や母が持っていた気骨を、思い出していこうと思います。
アメリカで舞台を創る事が出来たのも、その気骨のお陰だったと、今、はっきりと分かりました。
富士山の眺めの素晴らしい病院を離れ、無事に退院して1週間が過ぎました。
今は、外に出るのが大変なので、リハビリ、お掃除、お料理と家での生活を楽しんでいます。こんなにこの家に居るのは、高校生の時以来久しぶりです。父と母が建てたお家も、気がつけば、もう30歳になっていました。今まで余り出来なかったお掃除をしながら、「ありがとう」の気持ちを伝えています。昔からの汚れを懸命に落とすと、何か心の中の固まりも取れていくような気がします。
元型とは記憶でもあります。
亡くなった人の記憶と物が詰まった家に居る事は、過去の記憶の中に生き続ける事であり、元型を生きることになる、と分かりました。元型の力に、普段から支配されると自分では無くなってしまいます。舞台でその力を蘇らせる事が出来ればダンサー冥利なのですが・・・
今生きている自分を大切にしようと思い、お掃除をしています。
移動に普段の4倍の時間が掛かるので、お掃除とリハビリをすると、日が暮れてしまうような生活です。私は今「オタク!」を楽しんでいて、夫のマークさんと共に、自分達のオタク度を電話で比べています。
今日は、ユダヤ人のHanukahと私達の6ヶ月目の結婚記念日と父の5ヶ月の命日をまとめて記念して、「イチジクりんごケーキ」を焼きました。幼い頃作ってくれた母のレシピ「リンゴケーキ」に、この春、父が庭に植えたイチジクの実も入れてみたら、とてもおいしくなりました。
最近、百合と、チューリップと、にんにくを植えました。それぞれの開花と収穫の時期には、私の足も癒えて踊る事が出来るようになっているでしょう。
「一緒に頑張ろうね」と願いを込めて植えました。
昨年の今日、12月9日に「つらなり」というコンサートを、ブレシアニ博士とアエネア水島キーズさん、吉野美奈子さんと行いました。あの時はこれが日本での活動が暫くの最後になってしまうかもしれないと思っていましたが、私はこれからも日本で活動します。夫が日本で研究をする方向性に動いています。
3月にはイサドラ・ダンカン国際学校のブレシアニ博士が来日して、公演(1、2日)と集中ワークショップ(6-9日)を行います。
私は踊れなくても、ダンスを伝えていきたいと思っています。
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