佐藤 道代のダンス:身体を感じ、心を表し、フルに生きる試み

デルフィ芸術祭参加アーティスト、舞台の力

11月15日、16日に、大変素晴らしい舞台を二つ体験しました。
どちらも、お能の舞と音楽でしたが、一つは見ながら、もう一つは踊っている間に、舞台の力=命を活性化するような力を頂きました。

デルフィ芸術祭参加アーティスト、舞台の力


私はこの舞台の力が好きで、それを創りたいと志している者なのですが、「何でやっているのか」の本質を忘れてしまう時があります。一瞬で終わるのに、とても労力がいる事なので、身体がきかなかったり疲れてくると、「私は何でこんなに同じ動きを何回も繰り返してるのかな」、と懐疑的になったり・・・。

だから、人の良い創作活動・舞台に触れることが、この「舞台の力」を思い出すことがとっても大切です。音楽と踊りが私達の身体の中に繋ぐ事が出来る、「命の力」は、生き物なのでその場に居ないと感じられません。

デルフィの古代ギリシャ人はこの力の事をMythos と言って、Logosと同等に人間の精神活動として大事にしていました。劇場が神殿のすぐ隣にあることが物語っています。昔の能舞台と同じです。

15日にセルリアン・タワー能楽堂で行われた陽泉会の発表。どれも素晴らしかったですが、Kさんが舞った、舞囃子「桜川」は中心から湧き出るような動きが美しく感動しました。Kさんは私のダンスの生徒で、共に2005年デルフィ芸術祭に行きました。

デルフィ芸術祭参加アーティスト、舞台の力彼女の衣装も髪型も全て「桜」を連想させ、華のある舞いでした。あの美しさは、Kさんのたゆまぬ研究の成果だと思います。Kさんは小さい頃から、日本舞踊→整美体操→フラ→ダンカン→能で生涯身体を育ててきた方です。私は中心の持ち方を、ダンカン・ダンスとイデオキネシスの観点から客観的にアドバイスしましたが、10月になってとても立ち方が変わりました。同時に教えている私が、ダンカン・ダンスとお能の歩き方の共通点を見出す事となりました。

16日には、津田塾大学英文科19回同期会でのFantasia ~「Play in Noh Play」 :能音楽のアレンジ+イサドラ・ダンカン・ダンスにて、能管奏者で、作曲家の 天野サチ氏の曲と演奏に、私が振りをつけるという体験でした。天野さんも、デルフィでコラボレーションしたのが始まりで、その後EXPO2005等で共演してきました。

2005年のデルフィ芸術祭では、デルフィの狂った詩人、シケリアノスが自宅に作り、イサドラが建築時に指定した大理石の床で、「Play in Noh Play」をコラボレーションをしました。天野さんの、アポロン神殿に刻まれた「アポロン賛歌」を解読し、それを能管で吹くという発想に、びっくり。能管で西洋音階を吹くのは、並大抵の事ではありません。(リコーダーのように穴を押さえれば一定の音が出るわけではないのです。)
「ここはパルナッソス山という自然の音響装置がある。」と、天野さんの音楽は響き渡りました。私も山に捧げるつもりで踊り、とても気持ちよい体験でした。

今回、彼女の尽きせぬ創作力に触れ、又びっくりです。お能の原曲を題材したシンセサイザーで作曲していらっしゃいますが、彼女の音楽が「進化」し続けている事を感じました。
これは、天野さんが「精神の自由」を保ち続けているからなのでしょう。

同窓会の出席者も、皆さん還暦とは思えないエネルギーに溢れていらっしゃいました。
「年をよく重ねる事はできる」と、嬉しくなりました。

デルフィ芸術祭参加アーティスト、舞台の力


生きていれば、だんだん身体も傷ついてくるし、心がへこむような体験だって沢山ある。
でも、自分の中心をしっかり持ち、精神の自由を保つ事さえ出来れば、命の力は何時までも変らず人の中を流れ、人を通して伝えられていくものだと、お二人の舞と音楽に教えていただきました。

私も11月20日(木)4時の「世界舞踊祭」と、12月7日(木)4時のBrick One「ダンスシード」で、この力を踊りの中で再現したいなと思います。

天野サチ情報:
http://www.h2.dion.ne.jp/~thisle

以下は、ワークショップと公演のご案内です。

■A. ワークショップ:

▼1.
イサドラ・ダンカン・ダンス
11月22日 (Sat) "Water"
12月20日 (Sat) "Fire"
1月24日 (Sat) "Earth"
1月31日 (Sat) "Air"

Place: 千駄ヶ谷津田ホール2F 同窓会室 
http://tsudahall.com/THHP/annai.html
Time: 10:15 - 12:15 p.m.
Class Fee: 3500 yen (including. references costs)

▼2.
「イデオキネシス」と「イサドラ・ダンカン・ダンス」
Ideokinesis & Isadora Duncan Dance: Use of Imagery in Alignment and Expression"

日時: 11月29日 (Sat), 10:00 a.m. - 15:00 p.m. (1 hour lunch)

Place: 津田塾大学小平キャンパス交流館
http://www2.tsuda.ac.jp/koryukan/index3.html

Class fee: 1700 yen(※申込終了!)


■B.公演

▼1.
11月20日(木) 16:00p.m.「世界舞踊祭支援事業」Dance for All! World Festival
赤坂区民ホール(03-5413-2711)
http://www.koyukai.org/akasaka_guide.html
チケット2000円
イサドラ・ダンカンの作品を踊ります。

▼2.
12/7(日)16:00~ ダンスシード2008-わたくしの森羅万象- 
佐藤道代 峰本春菜 朝倉千絵 オカザキ恭和
自分の作品を踊ります。
場所:千駄木Brick One
http://brick-one.com/brick-one/
http://www.danceseed.com/

料金:前売1,500円 当日1,800円 中学生以下500円 
※上記必ず、ご予約下さい。 
お問合せ、ご予約は:Email: michsato@cba.att.ne.jp

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プロフィール

佐藤 道代佐藤 道代

モダンダンスに日本の身体言語を融合し、元型的身体言語を追求する舞踊家。
津田塾大学卒業後ロータリー財団奨学金にて留学したニューヨーク大学より修士号及び舞踊教育学科長賞を受賞。自作を日本(EXPO2005)、米国(国連)、英国(大英博物館)等、各地で公演。NYタイムズ紙に「スタイル・内容ともに洗練された作風」と評される。1998年ミュージカル「王様と私」出演。2004年NYジョイス・ソーホーで、日本女性に関する自作品の公演を行い連日満席となる。2003年、2004年舞踊批評家協会新人賞ノミネート。2005年Die Pratze観客賞受賞。2007年エッセイ「イサドラ・ダンカンの舞踊理論とスピリチュアリティー」を、「スピリチュアリティーとは何か」(ナカニシヤ出版)内にて出版。

URL:http://home.att.ne.jp/alpha/idance/

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