佐藤 道代のダンス:身体を感じ、心を表し、フルに生きる試み

「新ばらの花びら」百年前の「ばらの花びら」を見立てて・・・

3月14日に、「新ばらの花びら」という作品を、有楽町よみうり文化ホールでよみうり自由が丘文化センターの生徒と共に発表しました。

「新」と付くのは、イサドラが百年前に創った元の作品、「ばらの花びら」を見立てて振付たからです。ダンスによるラブ・レターとしてイサドラが考えたこの作品は、1912年にベルリンで創作され、恋人で最初の子供の父親のゴードン・クレーグに宛てた作品、「愛の諸相」“Many Faces of Love”の中の1つ。全部で16曲あるブラームス、ワルツ Op. 39中の最も美しい愛の作品で、私の師が結婚式の時に踊ってくれました。



撮影:山下智弥

 
新しい作品を創ろうと思った時に、冬にバラの花びらが散り散りになる様子、しかしその花びらが朽ちては地を豊かにし、春に新たな花を付ける様子が思い浮かびました。同時に、ワルツは地球を中心から踏むことで耕し豊かにするステップのように感じました。

「ダンス・・・それは再び生きるために死ぬ全てのリズム・・・永遠に昇る太陽」というイサドラの言葉がインスピレーションになり、ブラームスの間奏曲Op.118-2に、子供1人と大人4人で「新ばらの花びら」を表現しました。

舞台を踏むというのは毎回違い、言葉に出来ない大きな何かに遭遇する経験です。舞台は古くは儀式だったのです。作品を通してお客様と共有している意識に語りかけ、同時に、自分の物語とか神話のようなものを感じるのです。

今回初めて舞台に立ったダンサーの一人がこのように表現してくれました。

「あの日、本番直前の袖にいるときが一番緊張したように思います。胃がキュウと掴まれたようになって、花びらを持つ手が汗でぬれてぬれて。本番最中はライトのお陰でかお客様は全然見えなくて。ヨカッタ!終わってしばらくは、本番中より心臓がバクバクしてました。思うに舞台はスタジオで踊るのとは全然違いました。

 あそこは異空間で、ひとつの世界なのですね。踊っているのは自分ですが、自分では いかんともしがたい流れの中にあるような、あるいは、物語の中にいるようでした。 前後もでしたが、それでも舞台上で私は、自分の内…身体と頭と心とその間にあるナニガシかに、いろいろが起こっているのを感じました。それを言葉にしようとする のですが、意味が隙間からこぼれてしまって、今でも言葉にしかねています・・・素晴らしい経験でした。」



撮影:山下智弥


子供の生徒が中央で新しく生まれるバラを演じ、4人の大人のバラが咲き散り朽ちては、子供のバラの力を受けて蘇るバラを演じました。

この曲はワルツなのに時折2拍子になる難しい曲です。完ぺき主義者の大人のダンサーは、私の歌に合わせ舞台裏で最後まで練習をしていました。お陰で本番は素晴らしい出来でした。

舞台袖は強烈なライトが当たるので、気が散る場所です。出来るだけ自分の身体を感じ、自分自身で居られるようにユニバーサル・ムーブメントを繰り返しました。5年間自由が丘で一緒に踊ってきてくれた子供のダンサーは、動きの一つ一つに意味を感じて踊っている様子が、共に踊っていて感動しました。

舞台を創る中で自分が育ってきた経験があります。だからこそ、一瞬で散り、形が残らなくとも心に残る瞬間を、ダンサーは創り続けるのでしょう。生徒達と一緒にその経験が創れたこと、本当にありがたいと思います。

最後に、見て下さった方の感想です。

有楽町で拝見した「新ばらの花びら」は、タイトルから想像していた以上の
美しさと可憐さ、そして力強さのある作品になっていました。・・・そう、力強さです!「花の命」といいますと、はかないものの代名詞のようですが、さにあらず。みなさんの踊りから、命の無限の流れと循環をとても強く感じました。ぜひまた再演をお願いします!

是非そうしたいです。

取り急ぎ3月26日に、学期末の発表をよみうり自由が丘で行いますので、是非未だ見ていない方はいらして下さいね!



振付:佐藤道代

ダンサー:よみうり自由が丘文化センター「イサドラ・ダンカン・ダンス」生徒

撮影:Mark Vagins


▼自由が丘「イサドラ・ダンカン・ダンス」

3月26日(木) 19:00-19:15 p.m.:発表、19:15 p.m.~: 見学、体験

よみうり文化センター自由が丘の生徒による「学期末フェスティバル」 インフォーマルな発表。お茶を囲んで楽しく見学、又は体験レッスンをしてみませんか?

場所:よみうり文化センター自由が丘(東横線自由が丘駅徒歩1分、魚菜学園3階 )
http://www.ync-jiyugaoka.ne.jp/program/c2013_2013006_2013006006.html
見学無料 (センターに要申込03-3723-7100)
4月2日(木曜) 午後7時より 自由が丘よみうり文化センター教室 4月期開講!


■公演

▼5月1日(金)19:00 p.m.

舞踊作家協会「伝統と創造:五月の空」 花柳面氏による舞台に参加

出演:ケイタケイ、佐藤道代、花柳面萌、花柳面
場所:ティアラ江東 (03-3624-3333)
料金:3000円


▼5月23日(土) 14:00 p.m.

スタジオ水芭蕉庵サロン・コンサートⅠ「19世紀の女性作曲家を踊る」無料(要申込)
ピアニスト吉岡優子さんと共に・・・

申込:Tel/Fax: 047-357-9246
Email:michsato@cba.att.ne.jp


■ワークショップ 教室

▼千駄ヶ谷 5月30日 「こどものための英語でオーガニック・ダンス」 無料(要申込)

子供の舞踊教育に尽力したイサドラ・ダンカンの誕生日にちなみ、お子様向けの無料体験イベントを開催します。

「ママと幼稚園生(3歳以上)」:10:30 -11:15 a.m.   
「小学生」:11:30 a.m. - 12:20 p.m.


▼千駄ヶ谷「自然を踊る:イサドラ・ダンカン・ダンス ワークショップ」

その月の星座の神話と関連した「自然のエレメント」を踊る、初心者向けのワークショップです。少人数制で、ダンス経験の無い方、高齢者にもご参加頂けます。
4月18日(土)「火:おひつじ座」
5月16日(土)「土:牡牛座」
6月13日(土)「風:双子座」
7月4日(土)「水:蟹座」
Place: 千駄ヶ谷津田ホール2F 同窓会室 
http://tsudahall.com/THHP/annai.html
時間: 10:15 a.m. - 12:15 p.m.
レッスン料: 3000 yen (教材費別途)
要申込:Tel/Fax: 047-357-9246
Email:michsato@cba.att.ne.jp


▼南行徳スタジオ水芭蕉庵は、以下の予定で初回無料体験レッスンを行っております。

・レッスン日:水曜日 月3回
・場所:スタジオ水芭蕉庵 (東西線南行徳駅徒歩4分。詳細はお問合せ下さった方にご連絡します)
・「英語でオーガニック・ダンス」 
幼稚園児: 16:00~16:50
小学生: 17:15~18:15
・「イサドラ・ダンカン・ダンス」
中学生以上大人: 19:00~20:45   
※各クラス少人数制で行います
・お問い合せ:
TEL/FAX: 047-357-9246 
email:michsato@cba.att.ne.jp

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コメント

投稿者: cocoon

文面から、沢山の愛を感じました。
ブラームスのワルツ私も大好きです。
ダンスで伝えるラブレター。
是非、観て、受け止めたいです。
また再演して下さいね!

2009年03月28日 20:03

投稿者: 佐藤道代

Cocoonさま、ご感想どうもありがとうございます。
ダンスのラブレター、って素敵な表現ですね。
必ず何時か何処かで再演します。とりあえず、5月23日の水芭蕉庵でのサロンコンサートでは、ソロにしてやってみようかとも思っておりますので是非お越しくださいね。

2009年03月30日 01:03

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プロフィール

佐藤 道代佐藤 道代

モダンダンスに日本の身体言語を融合し、元型的身体言語を追求する舞踊家。
津田塾大学卒業後ロータリー財団奨学金にて留学したニューヨーク大学より修士号及び舞踊教育学科長賞を受賞。自作を日本(EXPO2005)、米国(国連)、英国(大英博物館)等、各地で公演。NYタイムズ紙に「スタイル・内容ともに洗練された作風」と評される。1998年ミュージカル「王様と私」出演。2004年NYジョイス・ソーホーで、日本女性に関する自作品の公演を行い連日満席となる。2003年、2004年舞踊批評家協会新人賞ノミネート。2005年Die Pratze観客賞受賞。2007年エッセイ「イサドラ・ダンカンの舞踊理論とスピリチュアリティー」を、「スピリチュアリティーとは何か」(ナカニシヤ出版)内にて出版。

URL:http://home.att.ne.jp/alpha/idance/

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