菅靖彦の男のスピリチュアル道

モーニング・ページ

 昨今、出版不況で本がなかなか売れないのですが、八年以上前に僕が出した本で、いまだに毎年版を重ねている本があります。ジュリア・キャメロンの『ずっとやりたかったことを、やりなさい』(原題『Artist’s Way』)という本です。いわゆる創造性開発のプログラムなのですが、数ある類書の中でいまだに人気を保っているのは、キャメロンの手法がきわめてユニークだからでしょう。そのユニークな手法の一つが「モーニング・ページ」と言われるものです。モーニング・ページとは、三ページの手書きの文章で、意識の流れをありのまま綴ったものです。
 たとえば、

 今日は比較的よく眠れた。気分がいい。身体も軽い感じがする。二日酔いもない。毎晩、酒を飲む習慣をなんとかしなければならない。酒は脳細胞を破壊するという。もう何十年も飲みつづけているわけだから、俺の脳は相当やられているんじゃないだろうか。脳だけはやられたくない。仕事もできなくなるし、喜怒哀楽も感じなくなる。それは嫌だ。妻は庭造りに励んでいるが、いくら庭に美しい花が咲いても、感動する心を失ってしまったら、元も子もない。雨が降ってきた。寒い・・・

といった感じです。とにかく心に浮かんでくることを検閲せずに紙に書き起こしていくのです。その目的は「脳の排水」だとキャメロンは言っていますが、思いがけない気づきがあったと言う話を何人もの知り合いから聞かされました。このモーニング・ページ、翻訳家の山川夫妻がブログの中で紹介してくれたこともあって、ずいぶん広がっているようです。興味のある方は是非試してみてください。

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プロフィール

菅 靖彦菅 靖彦

1947年、岩手県花巻市生まれ。
国際基督教大学人文科学科卒業。
1980年代の初めより、トランスパーソナル心理学関係の著作の翻訳をはじめ、ケン・ウィルバーやスタニスラフ・グロフなどトランスパーソナル心理学を代表する心理学者の主要な著作の翻訳に参加。
自らも『変性意識の舞台』(青土社)を著し、人類の変容を唱える。
その一方で、グロフが開発したホロトロピック・セラピーの実践にあたり、下北沢のMACAギャラリーを拠点にした創造性のワークショップを展開。
日本トランスパーソナル学会副会長。
http://homepage2.nifty.com/sugaworld/

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