
おかえりなさい。
食禅のレポを6回書いてみて、自分でもうろ覚えなことが多いので、インターネットでいろいろ調べたり、師匠から本を紹介してもらったりしました。あれこれ悩んでるうちに、注文した禅と食に関する本が続々と届きました。ぎえー・・・今度は家が本だらけじゃ~。いつ読むねん?!ついつい買っただけで満足してしまう私。地味に会社の昼休みに一人読書に励むOLプレイのtoniですわ。
食禅を習いながら、このブログを書いたりしてるうち、いろいろと気づいたことがあります。しばらくそんなことを、書いてみようかなと思いました。お付き合いくださいませな!![]()
私は18歳から洋菓子の職人見習で厨房の仕事に入り、20歳からエスニック料理のレストランで勤めはじめてから、15年近くいろいろな厨房で料理を作りました。個人経営の小さなお店が多かったけど。
ある時は、ビュッフェスタイルのベジタリアンレストランで一日200人分を毎日作った頃もありました。ビュッフェはすごいです。戦場のようです。
今日のメインディッシュ、大きな天板で出来たての豆腐ラザニヤをホールに出した・・・と思ったら、1分もしないうちに振り向けば、天板の隅っこに「一口分」しか残ってない~!!空の皿を出しておくわけにはいかないので、次のラザニヤが出来上がるまで、最低でも15分かかるから、とりあえず大急ぎで豆と豆腐のシチューをドーンと出してほっと胸を撫で下ろす。。。みたいな毎日でした。
カナダの山の上の自然治療施設、弁当屋、小学校給食、老人ホーム、大学の学食などもありました。
学食はすごかったですね。お風呂くらいの鍋で、ショベルみたいなのを使ってカレー作るんですけどね。昼食時間になると、それまで静まり返っていた食堂に、一気に3~400人が押し寄せます。
カウンターに並んで「おばちゃん!カレー5つ!」「おばちゃんA定食大盛り4つ!!」とか叫ばれるんです。(やかましい!私まだ30歳じゃ!!!と内心思ってた)
私の部屋より広い冷凍庫に閉じ込められちゃって、凍りそうになったりとか(笑)大きい厨房は苦手だったわ、とほほ。
初めて小さな中東&エスニック料理の厨房に入った20歳の頃、それまで家で作ってきた料理とは全く違う世界に驚きました。
厨房さいこーー!まるで宝島を冒険してるみたいな気分でした。
珍しい食材や、家族なら絶対拒否しそうな味付けや、毎日が料理との出会いに満ちていたから。
その嬉しさたるや。まるで恋してるような感じ。
家と同じ調味料までもが、それこそキラキラ輝いて見えるわけです。
なんであんなに嬉しかったのかなあ。やっぱり料理が好きなんよね。
業務用の大きなトマト缶を大きな缶切りで空けるだけでもウキウキしてたもの。(これは今でも好きです)
当時、料理を覚えられる喜びで、毎日が楽しくて楽しくてしょうがなかったのです。もちろん私がお店の料理を1から作れるわけじゃない。
オーナーのアシストから始まります。このメニューにはきゅうりのスライス3枚、トマトスライス2枚、パセリちょっと・・・とか。オーダーが入ったらシシカバブの肉としし唐を串に刺して渡す、とか。
毎日、食材に触れることが嬉しくてしょうがないので、どんな小さな作業でも、私があまりにも楽しそうにしているので、オーナーが喜んで、彼が各国を旅して身に付けてきた味を惜しげなく見せてくれました。
店に入って半年後には、オーナーが休む時に、私が一人で店の料理を作ることになりました。自分が仕込んで作った料理を、お客様がお金を払って食べに来てくださる。あの時の緊張は今でも震えるほど体が覚えています。
美味しいと言ってもらえた時は、密かに厨房で嬉し涙を流しました。また、料理が残った皿を見ても、悲しくて涙が流れたものです。
次第に店のメニューは目をつぶっても同じ味付けができるようになってくると、新鮮味はなくなっていき、同じメニューばっかり作るのが嫌だと思ったりしました。
そんな時期に、料理そのものより、「無駄のない動き」に私の意識が向き始めました。
厨房は危険要素があふれています。ガス、火、熱い油、熱湯、鋭利な刃物やオーブン。床に油が少しでもつけば、熱い鍋を持ったまま誰かが滑って転び、たまたま通りかかった人が大やけどして、転んだ人は頭を打つかもしれない。
厨房の中で危険な場所を各自が把握していることが、事故防止につながります。例えば、床の一部のタイルが取れて、つまづきやすい場所や、棒が出てるところがあるとか、あの鍋は取っ手の木が外れやすいとか。そういうことを、頭よりも体に覚えこませます。それによってその場所での動きを作っていくのです。
初めての厨房に入る時。今でも私はまずその事をします。
自分の身の安全を先ず大事にすることが、他の人の安全を守ることになるからです。
いそがしい時、厨房に一人きりだと自由自在に動けます。狭い厨房に2人以上の人間が居ると、相手にも自分にも、そしてもちろんお出しするお料理にも、危険が生じないようにするため、細心の注意が必要になります。何時までに料理を仕上げる、失敗は許されない、といった緊張で、感覚も研ぎ澄まされています。自分の全身が手になり、目で、耳で、鼻にもなります。
って、これをそのまま想像したら、でっかい手のひらに顔がある妖怪みたい?朝出勤したら、そんなのが厨房に立ってたら、結構おもしろいけどね。邪魔だと思うけど(笑)
料理って、美味しいものを作るという作業なのですが、現実の厨房では、常にスポーツみたいって思うことが多いです。体がすれ違うのがやっと・・・っていうサイズの厨房で、忙しく動き回る時、誰にもぶつからず、相手の邪魔にならずに自分の分担を時間内に完璧にこなす。できるとめっちゃ楽しいんです。あたしカッコええんちゃうん?!って思うことしかり。緊張してるけど、リラックスしてるので、もうその場に居ることがすごく楽しい。
しかし調子に乗って気を緩めたら、味にも影響するし、また怪我や失敗にもつながります。
当時、週末などはトイレにもいけないほどの忙しさだったので、まだまだ20歳そこそこの私は、味を作る人間というより、厨房という運動場で調理試合をしている気分でした。何かに勝とうとしてたんです。それが何かって?「何もない」のです。
その頃の自分には、あまり料理への思いが無かったな、と今になって思います。
続く。
~お知らせです~
織りと食のコラボWSを開催します。
気まま仕立ての自由空間・風のみちオープニング記念ワークショップ
感力をめざめさそう
~五感で感じる、織(しょく)・食(しょく)ワーク~
日時:2008年5月24日(土)・25日(日)11時~15時
※どちらか一日参加でも、両日参加でもOKです。
場所:気まま仕立ての自由空間・風のみち
門真市野里町37-5 TEL&FAX:072-865-1115
http://www.kazenomichi.com
参加費:5000円(ランチ込み)
定員:両日6名
くわしくはこちらへ
http://www.kazenomichi.com
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食禅in 伊勢
2008年6月21日 二見浦にて
詳しくはこちらへ↓
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