
おかえりなさい。
「食べる」という行為について、前回は私の「機内ピーナツ噛み体験」をご紹介しましたね。
今日は「触れる」について体験談を書いてみます。
唐突ですが・・・
ここで問題です!
Q1) 食べる行為に欠かせないものは、何だ?
調子に乗ってもう一問。
Q2) 私がさっき、ぬか床に入れた野菜は何でしょう?
Q1の答は単純です。Q2はちょっと難しいです。
Q1の答は、「食べ物」です、あはは。これがないと、食べるのは、いかんせん難しいと思います。
私の育った実家は、庭がありません。我が家の前のコンクリートの道部分に、父は自家用車を停めていました。父はある日突然、車を少し前に動かして、そのコンクリート部分にブロックを積んで囲いを作り、土を入れて、あっという間に一坪程度の「家庭菜園」を作ったんです。今思うと、私有地じゃないから、ダメだったと思いますけどね。
幼い私は、夏になると実るキュウリやトマトや茄子をもいで、一人で「リアルなままごと遊び」を楽しめました。私は、ままごとが大好きなんです。今でも、料理をしている私は「ままごと遊び」をしているようなものです。この世で一番好きな遊びは、ままごとなんです。それを一生の仕事にできるなんて、幸せなことです。(平日は会社員やってますけどね)
普段のままごとは、泥団子や、ヨモギの汁が材料でした。道に生えているヨモギに触れると、葉っぱの産毛みたいなのが気持ち良いんです。ちぎると、ふわっと草の香りがします。その瞬間、私の舌と胃袋は大好きなヨモギ餅の味を思い出しています。手でギュギュっと揉むと、ヨモギの汁が手について、すごくいい香りがしてきます。この時点で既に私は「ナゾの漢方薬職人」か、または「魔女っこToni」になりきっています。ふふふ。
平たい石を二つ探して、摘んできたヨモギをすりつぶします。いい具合にねっとりして緑色のペーストが出来あがり。絞った汁はコップに入れて「おうす」の出来上がり。
絞りかすは、レンゲの花びらと混ぜ合わせてお団子にします。和菓子セットです。
これをアオイの葉っぱに乗せると、レンゲのピンクが映えて、とってもキレイなんですよ。
この頃には手は緑色です。先ほどまでのナゾの漢方薬作りの使命は、すっかり忘れています。今は和菓子職人Toniです。
キレイに出来たお団子とおうすは、天の神様にお供えしてました。
ちょっと変わった子どもだったかもね。
生まれて初めて母が「鯵の手開き」を教えてくれたのを今でもはっきり覚えています。
頭をちぎって、腹を指で開き、内臓を取り出して背骨の血を落とし、水の中でゆすぐ。
たしか小学校3年生くらいだったと記憶しています。生臭かったけど、すごくワクワクしました。
私がお料理を初体験したのは3歳くらいのことです。
母がお料理教室に連れていってくれました。家で一人でお留守番するには小さすぎたからです。
教室では、女性たちが集まって楽しそうにお料理していました。私はお料理している女性が笑っているのを生まれて初めて見ました。母は3人のうるさい娘達を見ながらご飯の支度をするので、楽しんでいる暇は、あまり無かったと思います。
教室の女性たちの話題は、旦那さんの悪口とかが中心でしたが、愚痴が言えるのが楽しそうでした。
私は隅っこで大人しくしてたんです。すると一人の女性が歩いてきました。その人が、
「大人しくしてて、お利口さんやね。一緒にお料理したい?」と言いました。
私は手を引かれるまま、そのおばちゃんと調理台まで行きました。真っ白いまな板の上に緑色のキュウリが置いてあります。おばちゃんは私をまな板の前に立たせました。後ろから覆いかぶさるようにして、私の右手に包丁を持たせました。おばちゃんの手が、私の手の上にあり、一緒に包丁を持ってくれていました。二人の左手は、一緒にキュウリを押さえていました。
おばちゃんは、私の手を優しく押さえて、包丁でキュウリを切らせてくれました。
包丁がキュウリに当たって、「ザクっ」という振動が包丁を通して自分の手に伝わりました。
キュウリを半分に切り、まな板に包丁の先が届きました。
二つに割れたキュウリの中は、外の緑色とは違い、うすくて白っぽい緑色でした。
自分の手、おばちゃんの手、まな板の白、キュウリの緑、包丁の銀色。そんな色のコントラスト。
そしておばちゃんの声や、身体の温度が私に伝わってきて、私はなんだかドキドキしていました。
「なんだこれは。めちゃくちゃオモロイ遊びやんか」子どもの私は、発見しました。
この遊びは面白い。
そんなわけで、今も「ままごと」をしています。
食材を選ぶ時や調理する時に、手で触れるのも楽しいですが、包丁を通して「触れる」時、
それぞれの食材が持つ「切れ方」があります。大根は大根の切れ方や切れた時の香りがあります。
鶏肉を切る時の感覚は、ジャガイモを切る時とは全く異なりますよね。
そういう違いを感じて楽しんでみると、いつものお料理が違ってくるかもしれませんね。
ままごと感覚でお料理を楽しんでみると、お料理への緊張が和らぐかも?
さて、Q2の答は「ブロッコリーの芯」でした♪ではまた!
Toni
おかえりなさい。私は谷裕子(たにゆうこ)といいます。友達には10代の頃からToni (ト二―)と呼ばれていて、今ではお料理のお仕事でもToniです。ト二―という名前は男性と言われがちですが、女性もト二―さんは居ます。スペルが違うんですよね、Toniが女性、 Tonyが男性だそうですよ。
さて、初めてこのブログに書くので、ちょっとドキドキしています。まず、私がスタートしたいと思っている「からだ、食、こころの気づき」のワークショップ。その根底にある「マインドフル」について、少しご紹介させてくださいね。
マインドフル・・・誰かこれにピッタリな日本語、教えてください・・・とお願いしたいくらい、日本語のいい訳が見つからないのです。調べると「注意深く」「意識して「大切に」などの訳が出てきます。あえて選ばなければいけないとしたら、「大切に~する」っていうのが良いかな。
「マインドフル」という言葉に出会ったのは2005年の10月28日です。「Mindful Drumming」という本の著者であり、私の心の父親、そして師であるガーナ出身のココモン(Kokomon Clottey) 氏が教えてくれた「マインドフル・ドラミング瞑想」。老若男女関係なく、集まった人達が輪になり、静かに1時間太鼓を叩きます。心を鎮めて、「今」を意識し、心を平和にして周囲と繋がりを持つための瞑想法だそうです。心を平和にすることは、世界の平和に繋がる、とココモンは言います。
10余年前から、カリフォルニア州オークランドで始まりました。このドラム瞑想マスターのココモンについては、後日ご紹介しますね。ココモンについて書き始めると嬉しくて長くなってしまう私です。
「マインドフル・ドラミング」とか、「マインドフル」って、こうして書くと、とっても難しそうな印象ですか?ぜんぜんそんなことないんです。だって、太鼓を触ったこともない私が、ココモンに呼ばれて初参加して、出来たくらいなのです。
おっとっと。ついつい話題が横道にそれるのは「マインドフル」じゃないですよね、ごめんなさい。
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