
おかえりなさい
スエットロッジの前夜、エサレン入りしたタヒクパスとヘケス。
その夜はパーカッションの生演奏をバックにダンスワークが行われました。
皆で踊る前に、タヒクパスが翌日のスエットの説明をしてくれました。
私の記憶に残っている部分だけですが、今から書こうとしています。
これを、今日こうして書く瞬間まで、たくさんの人達に出会えてきた事に感謝しています。
一瞬ごとに、命が続いていることに、感謝します。
自分の力だけで気づくことなんて、何もないですね・・・と袈裟、改めて神戸を垂れた私です。
・・・ちゃうがな![]()
「今朝、改めて頭を垂れた」のです。すいません、妙なボケでしたね。
今から書くストーンピープルの話は、タヒクパスの言葉を私が日本語で自分の脳のファイルにインプットしたものでした。「私」という38年の経験を経た1個人の視点、です。
もちろんそこには、大勢の人間の存在が関わっています。異なる意思を持って生きたであろう先祖達が食べ物に変化して、私の体を作ってくれています。この瞬間も、休むことなく。
今朝、長野に住む、ミクシイのお友達が富士山にいかれた時の写真を拝見しました。
その方が私にかけてくれた言葉が、今から書くスト―ンピープルの話と深くつながりました。
それを読んでいなかったら、この話はこの話にならなかったと思います。
Gracious, 私のお父さんと同じ誕生日のMr. G![]()
そして、食をとおして禅を教えてくださっている忍昭和尚に今、(心の中で)頭を下げています。
(ほんとに下げたらタイピングできませんから
、す、すいません師匠)
では書きます。(長い前フリやな~
)
「食べ物が人間にかわる」
「西の国、日本は、その昔、富士山という大きな火山が噴火して、美しい自然とたくさんのミネラルをもつ土地ができました。その豊富なミネラルで強い植物や美味しい野菜が育ち、人間や動物が生きてきました。」

タヒクパスが、部屋の西にある窓を指差して、言いました。
「私達エサレン族は『最後に西の窓を開く者たち』と言われています。
そして、あなたたちは西の火山、ストーンピープルの美しい国から、海を越え、今、エサレンの土地にやってきてくれました。本当にありがとう。
スエットロッジに使わせてもらう石たちは、「ストーンピープル」と呼ばれます。
エサレンと日本にしか生息しない『Monterey Cypress』というヒノキがあります。
私たちはこの木を燃やしてストーンピープルを焼きます。
真っ赤に焼かれたストーンピープルは、スエットロッジの中でハーブと水に出会います。
熱く焼かれるので、ストーンピープルは割れて、新しいストーンピープルが誕生します。これはスエットロッジでの『出産』です。新しいストーンピープルが生まれます。
何度もスエットを行うと、次第にストーンピープルは割れて小さくなり、小石になり、砂になり、土に返り、ミネラルとなります。
その土で育った草を食べたヤギや牛などの動物が育ちます。ストーンピープルは、石から土になり、木々や植物などを育て、やがて動物に食べられて、その動物の体になります。
食べられたものは、そこで死にますが、同時に形を変えて「生」をつくります。
土になったストーンピープルのミネラルに育てられた野菜や果物、大きくなった動物や魚を、人間が食べます。そうして私たちは生かされています。
私たちが食べ物を口に入れた瞬間、ストーンピープルが育ててくれた全ての食べ物があなたになる、ということを考えたことがありますか?
私たちは「ただ食べて生きている」のではありません。私たちは食べ物を人間に変えているのです。動物達は草や、虫や、他の動物を食べ、その食べ物を自分の体に変えているのです。
私達は、生きている限り、食べものを人間に変えるという奇跡を起こしているのです。
スエットロッジに来てくれた石たちは、いずれ私たちの体になります。そして私たちもいずれ、死んで土になり、ストーンピープルになります。
だから私たちは、スエットロッジに来てくれる石たちを『ストーンピープル』と呼び、心から彼等に感謝してスエットロッジにお迎えするのです。
ストーンピープルは生きていて、わたし達にたくさんのことを教えるために来てくれているんです」
エサレン族の言語は、失われてしまったそうです。しかしエサレンの土地に来た牧師が、自分の国へ帰る時、エサレン語の辞書を一冊、鞄に忍ばせていたそうです。
エサレン族の子孫達は、その辞書を探すために海を渡りました。そしてとうとう、その辞書を見つけたそうです。
現在、タヒクパス達は少しずつエサレン語を取り戻す活動を続けています。
タヒクパスが知っている数少ないエサレン語の中に
「イケ」という言葉があります。
この意味は、日本語と同じく、「行け!」なのです。
「イケ」はエサレン語で複数の意味を持ちます。
「全て良し」でもあり
「ありがとう」
そして 「愛」 でもあるそうです。
「イケ」とは、ハワイ語で「知る、感じる」を意味する言葉です。
IKE
おかえりなさい
スエットロッジの1ラウンドが終わりました。多分20分くらいかなあ。
「Open the door!!」とタヒクパスが大きな声で言うと、ファイヤーマンが扉を開けてくれます。
「うわーーーーーー!きもちいい!!」みんなの笑顔が朝の光に照らされます。
明るい!涼しい!新しい空気がありがたい・・・
とりあえず第1ラウンドが終了できたことにホっとしました。
15年前のスエットでは、休憩は3分くらいで、テントから出てはいけないことになっていました。水も飲めませんでした。今回のはすごく優しいなあ、って思った。
5分程度の休憩のあと、次のストーンピープルをお迎えします。3~4個だったと記憶しています。スターピープルが作る星の模様が、毎回違っていて、それだけでも驚きと感動を覚えます。
こんな体験、38歳になって、またできるなんて、めっちゃアタシ幸せ~![]()
扉を閉め、次は南のラウンド。
休憩の後、北のラウンド。最後に「西の窓を開く者たち」エサレン族の先祖達に向けて、「西のラウンド」を行います。
それぞれの祈りの内容が違います。全てが先祖からのメッセージ、そして先祖達への感謝の祈りです。ここに書くことができないのは、私が全く内容を覚えていないからです。通訳している間、テントの中の様子は全て覚えているのだけど、言葉を訳すと同時に、今言ったことをすべてを忘れてしまう、という不思議な状態が起きていました。
ラウンドが続くにつれ、ストーンピープルの数が増えていくので、テントの中はどんどん熱くなっていきます。空気もそれだけ薄くなります。
過去のスエットの記憶が戻ると、ココロに恐怖感が差し込んできます。だけど、そんな恐怖に捕われていたら、タヒクパスの言葉を聞き逃してしまう。その忙しさが良かったのかも。絶え間なく続くタヒクパスの話を、ただただ訳し続けました。タヒクパスもノリノリ![]()
3ラウンドが終わる頃には、タヒクパスも私も、外に出る体力はなくなっていました。私達は、テントの中で、地面にひれ伏した状態で、頭に水をかけながら、なぜか夏休みのプールで遊んでる子どもみたいにヘラヘラしています(笑)。
へケスも汗だくでフラフラです。70歳なのに、これだけの儀式をやれるとは、お二人には脱帽です。
若きファイヤーマンたちも疲れが見えます。それでも熱いスターピープルを、ココロを込めて運んでくれます。
テントに出入りする時は、ひざまづいて、おでこを地面につけてお辞儀をしなければいけません。
ファイヤーマン達は最初、それを忘れることもありました。ところが、体力は消耗されているはずなのに、回数を重ねるごとに、必ずお辞儀をしているし、その動き一つ一つがとても丁寧になっているのです。
「皆が、この儀式を作っているんだ」という一体感がありました。
4日前で、これだけの信頼とか連帯感が生まれるって、すごいな。。。って感動しました。
最後の「西のラウンド」では、それぞれが祈りや感謝の言葉を一言ずつ話し、スエットの儀式を終えました。
やった~!!最後までできたよ!!うれしいよ~!![]()
思わず素っ裸なのも忘れて踊ってしまいました。「こらこら、ト二!おちつきなさい!」とたしなめられ(笑)
「ありがとー!!!」タヒクパスとビッグハグ。
「マザーアース!ありがとう!」タヒクパスが空に向かって叫びました。

余韻に浸ってボーっとしてると、「ちょっとぉ!!!トニ!!!あんたの通訳、めっちゃ良かったで!」 エレンをはじめ、参加者のアメリカ人たちが次々にハグしてくれます。
あ、彼らが大阪弁で話してるわけじゃないっすよ。
「ありがとう!でもさー、日本語に訳しているだけだから、あなた達には、私が何を話してるか分からんでしょう?」と、誉められたのに素直に受けない私(笑)。つくづく、こういう時、オイラはエゴのかたまりだと感じるのである。(だって心のどこかで「もっと誉めて♪」なんて思ってるもの。ひひひ)
15年前のトラウマが、自分の中に残っていたことすら、気づいていなかったので、ほんとに癒されました。
あの時、皆に迷惑をかけたことや、途中で挫折した自分を許せなかった、完璧主義&妙なプライドのある自分。
でも、あの体験があったからこそ、今回の通訳をさせてもらえたような気がする。スエットは初めてじゃないし。もしかしたら少しでも日本人の参加者の人達に役に立てたかもしれない。
あの時のナバホのスエットで、先祖達がずっと守ってくれて、15年後にこうしてエサレンの土地に案内してくれたんじゃないかな・・・、そう思いました。不要な罪悪感を手放せよ、と。
タヒクパスとへケスに、このことを話し、心からお礼を伝えました。
スエットを終えた皆の笑顔がキラキラして、肌はツヤツヤ。生まれたての魂です。
数人は、すぐ下を流れている、冷たい川に入っていきました。(もちろん私も。)
すごく冷たい水に浸かり、「わおー!!」とか「やったー!!」とかなんとか、大騒ぎです。
「冷たい産湯」、とでもいいましょうか。
さて。
ここまで来て「なぜ、食べ物が人間にかわる」なの??
それは次回につづく。
おかえりなさい
タヒクパスがテントに入り、「ファイヤーマン!Let stone people in! (ストーンピープルをお願いします)」と声をあげました。
(ちょっとこの↑和訳↑は違和感ありますけどね, とほほ)
ファイヤーマンの一人がショベルに熱そうなストーンピープルを乗せて、一つずつ運びいれてくれます。
入り口のところで待っているタヒクパスが、それぞれ違うハーブで石を撫でて、ストーンピープルに感謝を捧げています。そのたびに、使われたハーブの独自の香りがテントの中に広がります。
こぼれ話ですが、一回だけ、ハーブを束ねていた輪ゴムが焼け石に当たってしまいました。
しばらくして誰かが「なんか、ガソリンスタンドの匂い、するねんけど、気のせい??」
「いや、実は私も思ってた・・・・」
「あ・・・ゴムが焼けてる・・・」なんていう瞬間も(笑)。
運ばれたストーンピープルは、感謝を受けてからテントの真中に掘られた直径1mほどの穴に置かれます。
1個入ってくるたびにタヒクパスが元気な声で「ウェルカム!ストーンピーポー!!!」と言うので、
皆で続いて「ウェルカム!ストーンピーポー!!
」と言います。
1個ごとに石の表情や色が違い、熱そうに真っ赤になっているのもあれば、静かな表情(?)の石もあります。「おー!このストーンピープルは大きいね~」とか、各自が絶賛しています。
スエットロッジは全部で4ラウンド。最初のラウンドには7個のストーンピープルを使います。
へケスが動物の角で出来た道具を使って、熱い石の並び方をアレンジしています。「このストーンピープル、今日は出産しそうだな」とか、なにやらブツブツ言ってます。70歳のへケスとタヒクパスは何十年もこのスエットを行ってきた熟練者達。二人は石を見ると、「だいたいどれくらいで割れるか」などが分かるようです。
さすがプロ!こういうの、惚れます![]()
調理する経験を重ねるうちに、同じ食材でも違いや特質を感じられるような、そんな感覚かな??
1ラウンド目の準備が整いました。汗だくになったへケスが角を天井にひっかけ、ファイヤーマンたちをテントに迎え入れます。
ファイヤーマンの一人が、布を引っ張って、テントのドアが閉まりました。
真っ暗です。
タヒクパスが太鼓とバチを私に手渡し、「持っててね」と言いました。
へケスが削ってくれた「スターピープル」を手にとって、ストーンピープルにふると、
暗闇の中で粉状のスターピープルが焼けて、まるでエサレンの満天の星空のようにキラキラと輝きます。薬草風呂のような、セロリシードの香りが広がりました。
星を作るから「スターピープル」なんだ・・・
(正直に言います。今、これを書いててやっと、そのことに気づいた私。あははは、一ヶ月もかかったよ)
用意された鍋に入った水を、杓子ですくってストーンピープルにかけます。
「シュワー!!!」という音が立ち、途端にテント中にハーブの香りの熱い蒸気がたちこめました。
「先祖たちよ、わたし達はここに集まりました。今日、4ラウンドのスエットロッジを行います。どうか、この時間が守られますように。どうか、わたし達に、このスエットを完了する力を与えてください。」
タヒクパスが祈ります。皆も心を合わせます。
「今からわたし達は1時間半ほどの祈りを行います。その間は、熱いです。決して楽で楽しいことではありません。わたし達は、いつも気持ち良く楽で居る事はできません。しかし、わたし達は常に、『解放されること』『楽しく、心地いいこと』を探し求めています。そうすれば何かを得ると思っています。
ここでは、不愉快さや苦しみ、心地よくない事を体験して、そこから学びを得てください。この時間は、そのために過ごすのだと、自分に約束してください。」
タヒクパスの手が暗闇の中で、私の手を掴みました。
一瞬、「あら!タヒちゃんったら、こんなところで
んもう
」と照れる私・・・
・・・そんなはずはありません(笑)
タヒクパスに太鼓とバチを手渡しました。タヒクパスが太鼓を叩き、大きな声で言います。
「このラウンドは『東のラウンド』です。テントの中は、次第に熱くなっていきます。でも心配しないでください。一ラウンドが終わるたびにドアを開きます。また、途中で気分が悪くなったら、頭を下げて地面に近づけてください。熱いのは上のほうだけで、地面は涼しいですから。」
暗闇の中だから、誰の顔も、自分の手すら見えないのに、皆の不安のエネルギーを感じました。
この時、私の中で「得体の知れない恐怖」に光が当たったように感じました。
不安なのは私だけじゃないのかもしれない。
この時、なんでずっと怖かったのか理解できました。
最後まで出来ないかもしれない。熱くて呼吸が出来ず、倒れるかもしれない。
通訳ができないかもしれない。皆に迷惑をかけてしまうかもしれない・・・。
そのことが怖かったのです。これは15年前のスエットロッジ体験があったからです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私が15年前に体験した二度目のスエットでは、始まる前に「ラウンド終了時以外でドアを開けることは禁止されている。開けてしまうと、祈りのエネルギーが逃げていってしまうからです」という説明がありました。
スエットは3時間でした。
最初は良かったのですが、途中から熱さが苦痛になってきました。息ができなくなってきて、喉が渇いて、全身が高熱の時みたいに痛く、体の内側から炎で焼かれているような感じがしました。ものすごい恐怖が襲ってきました。「開けてくださいってお願いしようかな・・・でももうちょっとがんばったらラウンドが終わるはずやし、他の人達のお祈りを邪魔したらアカンわ」そう思いながら、熱い暗闇の中で時間を過ごしてました。時間は永遠に感じました。
チーフの祈りの声と太鼓の音が高揚するにつれて、その音が、まるで火あぶりの死刑を見ている群衆が、焼かれている人への罵声を浴びせているような声にさえ聞こえてきたのです。私の意識は、
スエットロッジの中にいる『現在』から、かけ離れた妄想のような世界に飛んでしまっていました。
恐怖と熱さで喉が枯れて声も出ず、暗いテントの中には、12人も座っているのに、私は孤独感でいっぱいになっていました。
もうだめだ・・・。意識を失いかけ、熱い石が置かれている穴に向かって頭から倒れそうになった、その瞬間でした。
私の隣に居たフランス人の女性が、私の体をしっかり抱きしめながら、叫びました。「チーフ!お願いです!開けてあげて!私の隣の彼女が苦しんでいる!彼女は火で焼かれ、殺された。その時の記憶が戻っている!もう死ぬ必要はないのよ。祈りのエネルギーが逃げてしまうのは分かってる。でも彼女が死んでしまう。お願いだから助けてください!」
わたしは朦朧としながら、同時に現在に戻っていました。「この人、なにを一生懸命叫んではるんやろ・・・??『その時の記憶に戻っている』ってなんの話やろ・・・?それより、そんなにきつく抱かれたら熱いねんけど・・・」と思いながら、抱かれたまま、ゆっさゆっさと揺られました。
チーフが何かを叫び、ドアを開けてくれました。ラウンドはまだ途中だったのに。
テントの外は真冬のアリゾナの山の中。一面の銀世界です。冷たい風がテントに吹き込んできました。
私はなんとか立ち上がり、恥ずかしい思いでいっぱいになりながら、テントの外に出ました。
チーフは素っ裸の私の肩を抱いて、テントのすぐ前にある大きな岩の上に座らせて、ブランケットをかけて、こう言いました。
「ユーコ、自分を責めてはいけない。途中でドアを開けることは、今までも何度かあった。決して悪いことじゃないし、君は祈りを途絶えさせたわけじゃない。ここに座って、僕達の祈りを一緒に続けてほしい。君はここで、マザーアースの許しと愛を感じているだけでいいんだよ。もう少し続けるから、待っていてね」
背中を撫でて、おでこにキスをしてもらっても、私は自分を許せませんでした。
情けなさに涙も出ず、悔しい思いでいっぱいでした。
その時、冷たい風が私の全身を撫でました。すると体の感覚が戻ってきて、雪の大地に乗っかった自分の両足裏から「ジンジン・・・」と大地からの振動のようなものが伝わってくるのを感じました。
冷たい雪山なのに。自分は裸で岩の上に座ってるのに、足裏から熱いものが伝わってくるのです。
「マザーアースの許しと愛か・・・生かされてるんや・・・」
両目から涙がこぼれおちて、膝にぽたぽたと落ちていくのを感じました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その頃のことを、私はずっと覚えていました。素晴らしい体験ではあったものの、やはり迷惑をかけてしまったという意識が、15年経った今でも、ずっと残っていました。
それ以来、スエットには1度も参加しなくなりました。
・・・タヒクパスの太鼓を聞きながら、一瞬にしてこれらの思いが過ぎり、私は何かに気づきました。
「不安は手放そう」
もういちど、ニガヨモギをちぎって、口に含み、苦い葉と汁を飲み込みました。
タヒクパスが語ります。
続いて日本語にして、なるべく大きな声で伝えます。あまり大きく息を吸い込んで話そうとすると、蒸気だけを吸ってしまうので、余計に苦しく、声が出なくなるので、空気を小出しにしないと喋れません。
この時、初めて「中学で吹奏楽やっててよかった~」と思いましたよ。
私はクラリネットやったんですが、呼吸を細く出したり太く出す訓練をされていたんですよね。
こんなところで役に立つとは!先輩たちよ、ありがとう!
真っ暗なのに、タヒクパスと自分の呼吸がピッタリなのが不思議でした。
つづく
おかえりなさい
いきなり「??」なタイトルで始めてみました。
6月4日、カリフォルニア州のBig Surという土地にあるエサレン研究所で、アメリカ先住民のエサレン族の方による「スエットロッジ」というネイティブアメリカンの儀式で通訳をさせていただいたレポを書きたいと思い鱒。
Big Surは現在、山火事なので、エサレンも閉鎖状態が続いています。ほんの一ヶ月前にそこに居たのに・・・なんだか不思議な感じです。
6月1日から6日まで、ここエサレン研究所で「恍惚のダンスワークショップ」が開催されました。
日本から20人近いグループが参加。私はそのグループの通訳として同行しました。
エサレンは初めて。噂にはよく聞いてました。すごく素敵な場所で、自分の内側の深い部分を発見させられるような場所だ、とか。エサレンで出会って「ビビっときて結婚
」なんてエピソードも聞いたりして。
あら!私にも何かチャンスがあるかしら~と期待に胸をはずませつつ~![]()
私の大切なお友達で、エサレン・マッサージをしている人も多いのです。
白馬の王子様(お爺様じゃないぞ)との出会いを夢見つつ、いざエサレンへ!!
・・・って、勢いつけて向かったは良いんだけど、私、いわゆる「パワースポット」とか言われる場所に行く時、必ず何かトラブルがあるんですよね。
今回も飛行機の切符がオーバーブッキングで、乗れなかったんですよ~![]()
エサレンの送迎バスはモントレー空港から1日1本だけ。午後4時までにモントレー空港に着かないと、バスには乗れません。
そのバスを逃したら、エサレンにいけません。その日から始まるワークに、通訳が居ない・・・じゃあ、大問題。私も信用を失います。こういう時に、以前なら「私はやっぱり神様に嫌われているンダワぁぁぁ!!」って(笑)、ドラマチックに反応していた私なのですが、あまりにも毎回何かあるもんだから、今回は「どーせ行ける時は行けるようになってるんやから、これがどないなるか、様子見たろ♪」と、ハプニングを楽しむことにしました。
案の定、いろいろありましたが、スーパーシャトルバスっていうのに乗って、無事モントレー空港に着きました(笑)。間に合うどころか、空港でメールチェックしながらカフェでクラムチャウダーをいただき、ビールまで飲んでた、という余裕。
さて、いつものごとく前置きが長いわけです。
ワークショップは、“恍惚のダンス” というくらいですから、一日中踊りっぱなしです。ファシリテーターのエレン・ワトソンさんとは、昨年秋に来日された時のワークで通訳をさせてもらっているので、今回は二度目のお仕事です。
「あんたなら“踊る通訳”できるでしょ?」なんてことを言われて、お調子者の私はすぐさま「喜んで~
」と二つ返事でお受けしました。
エサレン族のTahikpas(タヒクパス)さんと、彼の仲間でアメリカ人のへケスさんの二人組には、6月3日にお会いして、いろいろとお話をしました。タヒクパス(敬称略)に「君はスエットの経験はあるかい?」と聞かれ、「はい。15年くらい前、アメリカとメキシコを放浪していて、ナバホ族のスエットに2回参加しました。二度目は死にかけちゃいまして・・・」と答えると、タヒクパスは「ナバホの(スエット)はキツイだろ~?」と言ってました。
そうか、きつかったのか・・・他のスエットを知らない私は、あれが普通なんだと・・・。
当日、朝から集合して、まずスエットロッジの準備です。ファイヤーマン役の男性参加者二名が任命されました。彼等の役目は、火おこし、石を焼く、スエットが始まると、焼け石をロッジの中に運び入れ、火の始末、そして儀式ロッジ終了後に石を運び出し、灰の後片付けです。火と石に関する全ての作業は、ファイヤーマンだけができる聖なる任務なのです。
まずはタヒクパスが太鼓をたたき、ファイヤーマン達から、セイジの束を燃やすスマッジングと呼ばれるお清めをうけます。そして通訳の私も続いてお清めしていただきました。

タヒクパスはファイヤーマンへの指示をし、へケスは他の参加者にスエットに使う木と石、ハーブの説明をしてくれます。
これって、二人が別のグループに向かって、それぞれ話をしなきゃいけない。時間も限られてる。
・・・一人しかいない通訳の取り合いです(笑)
「My toni, どこだい?マイト二ー?」
・・・おいおい、人を「マイ箸」みたいに呼ばんといてんか?![]()
![]()
へケスは「スターピープル」という木のカケラを削りながら説明してくれます。
スエットに使う石たちは、へケス自ら、山に「出会いに行く」そうです。北カリフォルニアの聖なる2大山と言われる「シャスタ山」、そしてもうひとつは
「なんとか山」・・・(すんません、忘れました)
そしてお祈りするそうです。「こんど日本人グループのためにスエットをします。どうぞこの儀式に来てください」と。すると石がヘケスを呼ぶんだそうです。
まるで、アフリカの太鼓職人みたいだ。彼等は森に入って、先祖と森の精に聞くんだそうです。「太鼓になってくれる木を与えてください」と。
シャスタ山の石と、なんとか山の石は色や質感が違いました。なんとか山のは赤土っぽいです。
そしてこれらの石は、「石」ではなく「ストーン・ピープル」と呼ばれるのです。
ストーン・ピープルを焼くための木々は、エサレンの土地に生えているヒノキの一種と限られています。
なんとこの木は、日本とエサレンの地にしかないというのです。不思議な繋がり!なんでエサレンと日本だけなんだろう??
(って、それにまつわる話、聞いたのですが、忘れました。6日間みっちりと通訳していたもので、話を記憶する脳が働いてなかったように感じます。)
そんなお話をしてくれる間、へケスが小刀で削っている小さな木片は、「スターピープル」。
へケスの持つ小さなナイフがスターピープルの木肌に当たるたび、ほのかにセロリの香りがただよいます。
これはセロリ科の直径1メートル以上あるという木のカケラ。この採取は、許された人しかできないそうです。へケスはスエットのメディスンマンとして、スエットロッジに必要な「ピープルたち」を調達するのが彼の役目だそうです。
石にも木にも「ピープル」という呼び名がついている理由は次回にお話しますね。
みんなは服を脱ぎ、シーツを体に巻きつけて並びます。ひとり一人、タヒクパスの清めを受け、火の周りを決まった方向に歩き、テントの入り口でお辞儀をし、テントの中に入ると、今度は時計回りに中を一周してから、順番に地面に座っていきます。
テントの天井部分にはたくさんのニガヨモギが吊ってあり、地面にもテントの縁に沿って全体にニガヨモギが置かれていました。少しちぎって口にふくむと、舌に温かい苦味が走ります。なんだか精神がひきしめられるような、そんな感覚でした。全員がテントに入り、真中の穴を囲んで、二列の円ができました。
タヒクパスが入ってきます。みんなが少し緊張しているのを感じました。
分厚い布で作られたテントの入りぐちは、布を上げ下ろしすることで開閉できます。扉を開けるのは、タヒクパスの役目。彼は1番入り口に近いところに座り、わたしは彼の隣に座ります。まだ焼け石は運び入れられていないので、テントの中は裸でシーツをまとった人間たちの熱気だけ。
私にとっては、15年ぶりのスエット・ロッジが始まります。
これからどれくらい熱くなるのだろう。1時間半あまり、熱気の中で最後まで通訳ができるだろうか・・・
私は内心、不安でした。得体の知れない恐怖感が胸の奥にずっとありました。その不安を落ち着かせるために、ニガヨモギをちぎり、何度か口に含んでいました。
タヒクパスが「ト二、始めるぞ。君に会えて本当に嬉しい。このスエットが僕達の始まりだよ」
え?タヒクパスさん、ナンパしてる・・・?![]()
つづく
おかえりなさい。
みなさん、ご存知?新月の日って、お祈りするといいんだってさ。
しかも毎月、「○○座の新月」ってのがあって、それによってお祈りの効き目があるテーマが違うらしいよ。たとえば射手座の新月だと「創造力」「行動力」が欲しいってお祈りするんだってさ。
かに座の新月だと「慈愛」「成長」とか、毎月、テーマが違うんだって!おもしろそう??
さて、7月3日は、かに座の新月でした。
7月3日11:19am-19:19pmが最もお祈りパワーが強烈な時間帯だとか。
今日は「月と女性性のアートワークショップ」全3回の1回目でした。
そして今日はかに座の新月。
2006年9月から11月まで全6回で、「月と女性性」についてのアート&食のワークを開催しました。
今回はその第二弾で、新月の日に三回行います。
ワークの間に、「新月のお祈り」を行います。今夜はちょうど午後7時19分までがお祈りパワーの強い時間、ということで、お食事前にみんなそれぞれ、祈りを紙に書きました。これは自分のためのお祈りなので、書けたらそっとしまっておきます。そしてご飯。
このワークのファシリテーター、森すみれさんはアーツセラピスト。彼女と出会ったのは2006年6月。出会ってからすぐ、不思議な「一体感」。なんか、解らないけどお互いに「ビビッ」と来た・・みたい。
ご飯も、アートワークも、ゆったりした時間が必要。
実をいうと、この二つがコラボになると、進行がすっごく難しい(笑)なんでかというと、どっちもまったりしちゃうからなのよね。ご飯、味わえるし。アートもそう。自分の中から出てくるものを、気づけて、意外な何かを発見して、味わえる。自分ひとりの中に入っていける。
食べもの、料理すること、食べること、食べてはる人そのもの、全てアートやと思う。
完璧に美しく盛られた料理に、ひとたび箸が付けば、その作品は壊れちゃうのかもしれない。
それと同時に、箸をつけた人の口から体内に入る。食べた人の体の中で、食べ物の旅が始まっている。その食べ物が、その人の血となり肉、心となっていく旅。これって、新しいアートって気がする。
料理って盛り付け次第で食欲をそそったり、損ねたりする。目や鼻や胃、舌、皮膚、などなど全ての器官と、感情にも刺激を与えます。
芸術って、もしかしたら、刺激の連続なのかな?なんて、ふと思ったりしていたToniです。
今夜のワークはコラージュ。
いろんな雑誌から、好きな写真を切り抜いて、黒い画用紙にぺたぺた貼り付けていく、自分の「月マップ」みたいなものを創っていましたよ。
なかには、たくさんの写真を切り抜いて重ね貼りして、「飛び出す絵本」みたいなのを作っている方も居られたり。
毎回、森さんのアイデアに驚かされます。
彼女のワークは、彼女の宝石箱を惜しげなくみせてもらっている気になります。
しかも、「惜しげ無くて果てしない」のです。
いやあ、ほんと、次から次へと、よくもまあ、こんなワークのアイデアが浮かんできはるもんやわ・・・と。
私はお食事担当なんで、森さんのワークに刺激されて、それに合うようなお料理を考えます。
今回は「お祈りサラダ」を作ってみました。祈りのこもったサラダを皆で作って味わうって、かわいくない?ままごと遊びみたいでさ。
私は駄洒落クイーンですからね、
「ビーナス」なんていうメニューをお出ししたりします。
ビーナスって「月っぽい」ですやん?女性性っぽいですやん?(軽すぎる?)
で、何かって? Be 茄子。
茄子ですよ~! 茄子と茗荷のピーナツ味噌炒め♪たっぷりの大葉をのせて。茄子が茄子らしく Be 茄子。(無理があるか?)
女性性というと、何がいいかしら。最初の女性というと「アダムとイブ」のイブ(EVA)。
イブといえば・・・「いちじくの葉っぱ」!あれで隠したんだよね。恥ずかしいと感じた部分を。
で、今はちょうど無花果の葉っぱの香りがとってもいい。
夏といえば枝豆。枝豆で豆ご飯もいいのでは。というわけで、いちじくの葉ッぱで米を覆い、枝豆を乗せて豆ご飯を作りました。やさしい甘みと、いちじくの葉の香りがついて、モチモチのご飯が炊き上がりました。これは「EVAの枝豆ごはん」と名づけました。
私は「駄洒落」「こじつけ」ばっかり、考えています。かなり独りよがりな流れを感じますよ、あははは。
この無花果の葉っぱの炊き込みご飯はお奨め。どこかでいちじくの木を見つけたら、
持ち主にお願いして一枚分けてもらってみて。ベトナムでは、これで米を包んで炊いたりするんだそうです。ちょっぴりココナッツみたいな甘い香りがご飯につきます。
普通の炊飯器で、ご飯を炊く時に米の上にピラっとおくだけだよ。
・・・ってなんだかレシピブログみたいになっちゃったね。
月と女性性のアートワーク、来月は8月1日と31日です。
今日はワークの途中、一瞬大雨がきました。それもまた、素敵な変化でした。
いろんな年齢層の女性が集まり、パワフルでまったり、いろっぽくてかっこいい。そんな時間でした。
携帯でもSQ Lifeメッセンジャー・ブログが閲覧できます。
http://blog.sq-life.jp/m/
