toniのおかえりなさい ~こころ・からだ・スピリットの放浪~

2008年11月

老人さんとツルツル頭

おかえりなさい。

お友達のミクシイの日記を読んで、8年ほど前に、特別養護老人ホームの厨房でアルバイトをしていた頃を思い出しました。

私の仕事は、各自のお箸、スプーン、コップを並べるのと、流動食の人のために、その日の献立をミキサーにかけるのと、お皿洗いでした。

アルバイトの初日、厨房の先輩が私に「鉄男さんのコップとスプーンは絶対に鉄じゃないとアカンねん。間違えたら怒鳴り散らして大変やねん。間違えんように、気ぃつけや」と念を押してくれました。
通常はプラスチックのお箸やコップなのですが、中にはプラスチックを嫌う方も居ました。

毎回、鉄男さんのスプーンとコップを置くたびに、「鉄男だけに鉄やなー」と一人で思ったものです。おかげで間違えずにすみました。

朝はお粥しかだめな人。 パンしかだめな人。 コーヒー牛乳は絶対に決まった温度じゃないとスプーン投げて怒鳴る人。お粥なのにコーヒー牛乳も添えないとダメな人。絶対にゴボウがダメな人。

そりゃあもう、細かいことがいろいろ指定されていて、覚えるまで大変。

さらに、食事の提供の仕方も、各自違います。
配膳する時に名前を書いた札を立てるんです。名前の右下あたりに、各自の指定が書いてあります。

「O原 O雄・ キザミ・パン・牛乳・鉄スプーン・鉄コップ・芋X」っていう感じ。

普通食、刻み、極小、流動、ゼラチンの5種類があり、たとえば極小さんはメニューを全て「みじん切り」にするんです。ほうれん草のおひたしも「みじん切り」。流動食の人は、「オムライス」もミキサーでジュース状になります。ゼラチンの人は、さらにジュース状オムライスがゼラチンで固められます。

その厨房のチーフは徳島出身の女性でした。すごくお料理が丁寧でした。その方は、「痴呆てはるけど、盛り付けはちゃんと見えてるはずや、きれいに盛るんやで。」と毎回盛り付けチェックされました。

極小さんでも、なるべくきれいに原型をとどめた状態で、お皿に盛るように心がけていました。
ここの厨房で、そういった気遣いを学ばせてもらいました。

痴呆が進んでいくと、老人さんは一人でいろんなお話をされます。

同じことを壁に向かって延々とつぶやいているおばあちゃんがいました。「先生、お願いです。連れていかないでください。私の命はかまいません、この子はまだ子どもなんです。お願いです。連れて行かないでください」

聞いてるだけで気が滅入るんですけど、この人にとっては、痴呆になっても、その記憶がずっと残っていて、苦しいんだろうなあ・・・と思いました。おもわずハグしたくなったけど、そうもいかず断念。

ある夏の日、私は丸坊主になりました。

朝5時に食堂でいつものようにお箸とスプーンなどを並べていると、何台かの車椅子が暗闇から現れました。これは毎日のことなので、驚くことではありません。

厨房から朝早く、私たちの元気な話し声が聞こえてくるのが嬉しいのか、私がまだ電気をつけない食堂に現れて、箸並べをはじめる瞬間を、暗い廊下で待ち構えている人たちが、毎朝居たんです。

おじいちゃんおばあちゃんが5人くらい、車椅子でスーっと近づいてきて、スキンヘッドの私を見つけていいました。

「あら!ちょっと!!瀬戸内寂聴はんがご飯つくりに来てくれはったやんか!!ありがたいわー」

いきなり手を合わされてしまいました。

実は当時、私は瀬戸内さんを知らなかったので、「誰それ?」と思いながら、適当に笑ってごまかしたんですけどね。

さっそく瀬戸内さんの本を読んでみて、感動したものです。
翌日も朝、同じように「瀬戸内さんが来てくらはったわー。ありがたいわー」と拝まれます。
嬉しそうに笑っているので、ついつい私もノリノリで、握手とかしたりして(笑)

最初は「コーヒー牛乳が無いとわめくし、わがままな人達やわー!」と思っていたんですが、こうして毎日、老人さん(この呼び方が正しいかは知らないですが、ホームの職員さんたちはそう言ってました)と会っていると、ひとりひとり違う人生を歩いてきたんだろな~って思うようになりました。

みんな同じ車椅子、同じご飯、同じ食器・・・。
単調な毎日。だんだん体の自由も、脳の働きも衰えていく。

食堂まで移動ができなくなっていき、空席ができる。数日したら、違う人が入所して、席が埋まる。

私は、当時すでにプロとして10年ほど飲食業界でバリバリ働いていたのですが、その頃は大変な時期でして、自分と子どもの体と少しの衣類以外、全てを失ったんです。
人生が丸坊主になったから、ついでに頭も丸坊主にしてみました。ある意味、リセットですよね。
頭ツルツルの30女。もう、失うものも無いよな。アホになろう、と思ったのがその頃です。

ようやくありついたバイトがその老人ホーム。最初はすっごく嫌でした。厨房では私は下っ端ですから、一度も料理はできませんでした。

だからこそ、食堂で箸を並べたりできたわけで、そのおかげで老人さん達のペースとか、いろいろ見せてもらえたと思います。今でも時々、挨拶に行きますが、今では知らない入居者さんばっかりです。

老人ホームで学んだこと、文字にはできないけど、今でも大切な宝物です。

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icon:cherryblossom野外ジャンベ瞑想のお知らせ

ONE STONE FOR PEACE ~平和の為の祈りの一週間~ 

11月24日(祝) 16:00~18:00(15:45 エナジーオープンセンター集合)
マインドフル・ドラミング(ジャンベ瞑想) byToni@東遊園地 

(雨天の場合、エナジーオープンセンターにてジャンベリードによるボディメディテーションを行います。)
[参加費3000円]

*ジャンベをお持ちの方はご持参ください!
ない方はこちらでお貸ししますので、予約時にお伝え下さい。

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★食禅(じきぜん)-器から禅を学ぶ in 女神山ライフセンター
■開催日:2008年12月12日(金) 14時~12月14日(日)13時(2泊3日)

■主催:女神山ライフセンター (長野県上田市別所温泉)

■内容:「応量器」による食事作法習得、精進料理講習、坐禅、講話、コズミックダンス

■問合せ先:松浦:hisaomatsuura@nifty.com     TEL/FAX:048-862-8082

美味しい笑い声

おかえりなさい

ずいぶん前にも書いたことがありますが、私が最初に料理に出会ったのは3歳の時、母についていった料理教室でした。(「地球の味」)

母と長女が料理教室に行っている間、普段は次女と家でお留守番していたのですが、この日は次女が居なくて、私一人を家に残すことができなかった母は、足手まといな3歳児を連れていく羽目になったわけです。

これが私の歩く道を決めるとは知らずに。

母に「絶対に邪魔したらアカンよ。ここにじっと座っとくんやで」と言われるまま、じっと座っていた私のところに、知らないおばちゃんが声をかけてくれ、「キュウリ」を一緒に切らせてもらったのです。その衝撃と感動は、全身が、今もはっきり覚えています。

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場所は公民館の調理室でした。7~8人の主婦が来ていました。みんなニコニコと楽しそうに笑い、お話しながらお料理をしていたのです。3歳の私にとって、「女性が笑って料理をしている」その光景は、とても感動的でした。そんな素敵な光景を初めて見たからです。

母は家でいつも忙しそうにご飯を作っていて、笑っているところは見たことがなかったのです。残念ながら。

実際は、その人達の話題といえば、「旦那さんの悪口」とかだと思いますけどね(笑)。

それにしても、楽しそうな笑い声と、食材の色や形の美しさ、そして煮炊きする匂い、湯気、火、包丁の音・・・調理場に流れる「音」「色」「空気」 全てのハーモニーに、なんともいえない美しい安心感を覚えたのです。

笑ってて、料理をしている女性。これに憧れて、私は大きくなっていきました。

そして今、あの頃感じたとおり、笑って料理してます。ついでに踊っています。
時には泣いて、怒って、ぶつくさ言って、食材に向かって人生相談をしたり、祈りを捧げたりしながら。

先日の食禅でひらいた料理講習。この場でも、たくさんの笑いの場面がありました。

みんなの笑い声を聞いていると、食材がどんどん美味しくなっていくみたい。笑っているみんなの顔もどんどんきれいに輝いていました。
その場に流れる空気すら、美味しくなっていくような気さえします。

実は私、この日の早朝から、食あたりしちゃって、いつもの元気がなく、少し離れて裏方役に徹しておりました。
食禅での笑顔を見ながら、3歳の自分が重なりました。

「ちょっと離れたところから、笑って料理してるみんなを見てる小さい私」

もう35年も前のことだけど、自分の気持ちは何一つ変わっておらず、同じ感動を味わうことができました。

やっぱり料理って最高!私にとっては最高の教師。
それを楽しんでるみんな、最高!そして、この場所を作り出せる師匠も最高。自分も、そこにあることが、ただただ嬉しいのです。

大人になって自分が料理を教える時、私は必ず「笑い」のエッセンスをくわえます。笑い声の楽しい振動が、その人の体にレシピと一緒に刻み込まれていくような気がするからです。

楽しく覚えたことは、忘れないものです。

性被害のトラウマについて、講演する機会が年に何回かあるのですが、この場でも私は、料理はしないけど、料理教室のつもりでその場に居るように心がけています。
つまり、「笑いのエッセンス」は必ず盛り込むんです。

重いテーマ、耳に痛いかもしれない話。それさえも楽しんで覚えてほしいのです。
私は、聞く側が被害者と同じく、痛くて重い気持ちになってもらいたくて、この話をしているのではないからです。共に痛みを分かち合うのではなく。
いたわりあう社会を一緒につくるために、私はあなたに出会って、笑ってつながりたい。

みんなが食材をいたわり、感謝し、無駄を減らす心がけをすることで、互いへのいたわりは必ず生まれる、と信じています。

食と性被害トラウマの回復。一見、共通項が無さそう。ところが私には大有りなのです。

生への感謝と感激。これからも笑いを大切にしながら、このライフワークを続けていきたいです。

ありがとう。

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ONE STONE FOR PEACE ~平和の為の祈りの一週間~ 

11月24日(祝) 16:00~18:00(15:45 エナジーオープンセンター集合)
マインドフル・ドラミング(ジャンベ瞑想) byToni@東遊園地 

(雨天の場合、エナジーオープンセンターにてジャンベリードによるボディメディテーションを
 行います。)
[参加費3000円]

*ジャンベをお持ちの方はご持参ください!
ない方はこちらでお貸ししますので、予約時にお伝え下さい。

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★食禅(じきぜん)-器から禅を学ぶ in 女神山ライフセンター2泊3日
■開催日:2008年12月12日(金) 14時~12月14日(日)13時(2泊3日)

■主催:女神山ライフセンター (長野県上田市別所温泉)

■内容:「応量器」による食事作法習得、精進料理講習
坐禅、講話、コズミックダンス

■問合せ先:松浦:hisaomatsuura@nifty.com     TEL/FAX:048-862-8082

ただいま

おかえりなさい

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私が 「おかえりなさい」を好きなのは

血縁の家族以外の人から「ただいま」と言ってもらえるのが好きだからです

私は自分では 恥ずかしくて「ただいま」が言えないのです

「おかえりなさい」って迎えるほうが、自分には合ってるみたいです

ただいまを言いに来てくれる たくさんの人のために

私は、ほっとする味のご飯を作りながら「おかえりなさい」と迎えるのが大好きです

どんなに長時間、お料理をしても疲れないのは、「ただいま」の優しさをいただいているからです

そんなことを 昨日「ただいま」に教えてもらいました

いつか 大切な人にただいまを言ってもらえたら嬉しいな

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11月24日(祝) 16:00~18:00(15:45 エナジーオープンセンター集合)
マインドフル・ドラミング(ジャンベ瞑想) byToni@東遊園地 

(雨天の場合、エナジーオープンセンターにてジャンベリードによるボディメディテーションを
 行います。)
[参加費3000円]

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