toniのおかえりなさい ~こころ・からだ・スピリットの放浪~

2010年01月

記憶と感謝

おかえりなさい

一つの出来事によって、過去を思い出し、思い出せたこで、さらに気づきが深まり、感謝の涙を流すことがありました。

私は過去の出来事や日付を覚えているタイプなのですが、その事が、大切なことに気づけるチャンスになってくれることが多いです。

ちょうど10年前、30歳の頃のことです。
私は、夫の暴力から逃げて、家もお金も全て無くしたことがあります。
あるのは自分と子どもの体と、少しの服と、自転車一台でした。

その頃、日本で暮らし始めました。小さな子どもがいるシングルマザーは、保育所に入所できないと、仕事ができません。日本の厳しさを痛感していました。

その頃は、本当に、たくさんの友人から助けてもらっていました。
その中の一人の友人に、ある男性を紹介してもらいました。

・・・というより、私が友人達に昼食を作っているところに、その男性が現れました。
その時、高野豆腐を鶏肉に見立てて作ったマリネを作っていたんです。 男性は、通りすがりに、マリネが入ったボウルに手を伸ばして高野豆腐を一切れ、つまみ食いしました。

もぐもぐ食べて、その男性が言いました。「お前、ええセンスしてるやん」と。
私は「なによ、このオッサンは?」って思いました。ぶっきらぼうな言い方だし、風貌はちょっと怖いし、正直、「ムカ」っときました。

その人は、続けて言いました。「お前、エエ料理作るわ。でもな、今、スランプやろ?お前、このままやったら、伸びないな。 自分のために泣いたこと、ないやろ? お前、下まぶたに涙がいっぱいたまってる目をしてるわ。 頭丸坊主にして、アホになりきるくらいの気持ちでやってみろ」、と。

私は初対面の人に、ズケズケと言われたことに驚くよりも、その男性の言うことが図星だったため、心臓が飛び出しそうなくらい、ドキドキしました。

その頃の私は、老人ホームの厨房で、毎日ミキサーで流動食を作るバイトをしていました。
料理はできません。ひたすら、毎日カレーやらオムライスやらをミキサーでドロドロにするか、または皿洗いです。職場の人間関係はすごく良くて、人生の先輩方に、悩みをいろいろ聞いてもらっていました。

でも、今まで自分が作ってきた、お洒落な料理はできません。

何もかもが、悪い方向に向かっているように見えていました。

私は、何も悪くないのに・・・って、被害者みたいに思っていました。

料理のアイデアが尽き果てて、何も浮かばず、料理をしたくない、と感じるほどでした。

生活するのが必死だったから? 

それもありますが、実は、本当の原因は、「私は、創作料理のセンスがあるのに、なんでミキサーまわす仕事を、やらなきゃいけないの?」と、思い上がっていたことだと、今は理解しています。

でも当時は解ってなかったので、その男性に言われたことが図星だけに、カチン!ときました。

「自分のために泣いてない」っていうのも、本当でした。

「なんでバレたんだ?私はいつも元気な人を演じてきたのに、この人にはバレてるんだ」と、怖くなりました。

私は、なんとも言えない羞恥心と罪悪感にさいなまれ、ものすごく気分が落ち込みました。
その日の夕方、友人に頼んで、丸坊主にしてもらいました。

そしたらね、泣けました。涙が後から後から、出てきて、最後は笑っていました。

翌朝、その男性に挨拶をすると、「お前、ほんまに丸坊主にしたんか!よっしゃ。飯食わせたるから、一緒に来い」と言って、こぢんまりした素敵な和食の店に連れていってくれました。

「ここ、オレの店やねん。奥に資料室がある。料理の本は何万冊も揃ってるから、好きな本をコピーして持っていけ。コピー機もここにある」と言われました。

私は、目が回りそうなくらいたくさんの料理本や雑誌を開き、気になるページをコピーしまくりました。

2時間後、男性が私を呼びに来て、そのお店で、私と4歳の息子に、コース料理をご馳走してくださいました。

ご飯が黒米でした。生まれて初めて食べました。お料理は全て、素晴らしい味と盛り付けの創作料理でした。

一緒に食べながら、男性が言います。

「な?旨いやろ? ここの板さん(板前さん)は、若いけど、センスが抜群やねん。 ところでお前、今度オレの家の法事で、8000円の精進コースを8人分頼むわ。 今のお前なら、できるやろ?」と。


エエエ??なんですと?? 「しょ、しょうじんって何??」くらいの知識でしたから。

法事は2週間後くらいでした。毎日ネットで検索したり、先日コピーしたレシピを見ながら、コース料理を考えました。

すごく緊張したけれど、新しい料理の世界を知るのは、すごい刺激で、ワクワクしていました。

法事の日がやってきました。

3日前から泊まりで、友人にも手伝ってもらいつつ、必死で仕込みました。睡眠もとりません。

夏の暑い頃だったので、食材が腐らないようにするのも大変でした。

なんとかかんとか、素人の精進料理コースを、召し上がっていただきました。

黒豆をつぶして、中に黒ゴマで包んだ、緑色の鮮やかな、よもぎ生麩をいれて丸め、黒いキビ粉をまぶして、油で揚げた「真っ黒揚げ」と

最後に、大きないちじくの天ぷらをお出ししたのを、覚えています。前菜に、山芋豆腐などを作りました。他のメニューは、緊張していて、記憶がありません(笑)

終わった時は、倒れるかと思いましたicon:face_embarrassed

「面白かったわ。やったら出来るやんけ。ようがんばったな」 と男性は私のイガグリ頭に手を載せて、ぐりぐりしました。

この日のことは、強烈な思い出として、今でも時々思い出し、その男性への感謝でいっぱいになります。
この日を境に、料理のスランプから抜け出せました。自然と、「なんで私がこんな仕事を?」っていう気持ちが薄れ、前向きに楽しく考えられるようになりました。

自分のために泣けたのも、大事なポイントかと思いました。

さて、その時の法事のお客様は、全員が、料亭の経営者など、「食のプロ」ばかりだったんです。

皆様、それぞれ「楽しませてもらったわ。ありがとう」と声をかけてくださり、帰っていかれました。

私は「料理の専門家さん達も、喜んでくれたんだ」と、感謝していました。

でもね、

昨日、ある出来事が起きたんです。

その出来事のおかげで、その法事料理の記憶が蘇りました。

そして、現在の自分の心で、あの頃、私の料理を食べてくださった8名の方々のことを思いました。

緊張しすぎていて、お顔も覚えていません。なんとも失礼なことです・・・

あの方達は、さまざまな料理を食べてこられたプロばかり。

私のような「初めて精進料理を作った」程度の人間の料理を食べてくださりながら

きっと、私の超ド級の未熟さを、舌と目、五感で体験してくださったと思うのです。

これは私の憶測でしかありませんが、「この子、まだまだ未熟やけど、頑張ってるなあ」という気持ちで

暖かい目線で、食べてくださっていたんだろうと思いました。

私は、昨日までの10年間近く、思い込んでいたんです。

「あの時の8000円の精進コースで、料理のプロを喜ばせたんだ」と。

思い上がりも、いいとこです。

初対面の男性の、突然の「喝」のおかげで、

私はあの頃、8人の料理のプロの方々の暖かい愛を、知らない間に受け取っていたんだと、気づきました。

また新たな感謝の気持ちが、大波のように訪れ、私は昨日から泣いてばかりいます。

昨日、このことに気づかせてくれたのは、現在、29歳の料理人でした。あの頃の自分と重なりました。

ほんとに ありがとうございます。

料理という仕事にめぐり合えて、本当に良かったと思います。

愛をこめて

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icon:cloverお知らせ

毎月恒例の、月・遊びの宵「新月の集い」のご案内です。
新しい年は満月とともにはじまりましたが、次の満月1月30日はブルームーン(2回目の満月)、幸運を呼ぶ月と言われているそうです。
さて、2月のお知らせです。2月の新月は水瓶座にあります。水瓶座はひらめきや、発想の星座です。独創的で新しい考え方を取り入れていく姿勢、これは奇異をてらうのでなく「常識」にとらわれずに、「ほんとうのこと」をみつめていく姿勢です。
自他ともに個性を認め、自由にオープンに交流していけるよう、水瓶座の新月にお願いしましょう。
※絵を描いたり、アートが苦手という方も安心してご参加ください。楽しみながらご自分自身を感じていただけます。

開催日: 2月 14日(日)11時~16時
    (お昼ご飯とおやつ付きです。)
費 用: 7,000円(画材、食事代込み)
会 場: JR元町駅東出口南へ3分
(お申し込みの方へ地図をお送りいたします)
申込先:mori@a-c-lab.com
ファシリテーター: アーツセラピスト森すみれ/ フードアーティスト 谷裕子(toni)

お申し込みはこちらへ:moonflower8613@yahoo.co.jp

2月のワークでは、1月末からのインドの旅から戻ったばかりの
森すみれさんと、インドの女神様のパワーをお届けできればと
思います。 皆様のご参加をお待ちしております。

アーツ・コミュニケーション・ラボ

開始!

おかえりなさい

そしてあけましておめでとうございます
お正月はいかがお過ごしでしたか? 伊勢はとても寒い中、たくさんの参拝客が訪れていました。

大晦日から新年にかけて、多くの初体験がありました

一つは、もちろん saravah arcoのオープン。新春寸前の初仕事でした。

実は、大晦日にオープンするのを決めたのは、相方と電話で喋ってた、ある日のことでした。
いつだったか覚えてません(笑) 多分、11月くらいか・・・。ほんとに思いつきだけで。

2008年の大晦日も、同じく伊勢に居たのですが、大晦日から元旦に変わる寸前に、相方さんがノロウィルス感染みたいな発病をして、すごく苦しそうだったので、元旦は付きっ切りの看病をしていました。
1月2日に伊勢を出て運転中に、ふと右を向くと、空に大きな虹が、ほんの15秒くらい出たんですよ。

すごくキレイでした~。 あの頃、1年後にお店にお客様をお迎えしている自分達があるとは、想像もしていませんでした。

クリスマス明けの26日から、伊勢で大掃除とお部屋の準備、そして30日から精進御節の仕込み。 
里山の家はすごく寒い!! 食材の保存のため、スーパーでたくさんもらってきた氷を、魚屋さんでもらってきた発泡スチロールの箱に入れておいたら、なんと4日間溶けていませんでした。 

31日のお昼すぎに、sqlifeのブログ仲間の岡田藍さんとお友達が来てくださいました。 お友達の方が、お正月のお飾りを作ってくださいました!!

すごいでしょ?

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雑な手芸しか出来ない私には、これは神業にしか見えません。 ありがたいです。

そして、夜になって、お客様が伊勢市駅に到着。 お迎えに駅に着くと、駅前に大きな焚火が!!
大晦日は強風で、とても寒かったので、火の粉が怖いくらい踊ってます。 何度か引火しそうになりつつ、かなりテンション上がります!

駅のすぐ近くの、伊勢神宮の外宮さんでは、毎年大晦日に「どんど火」というのが焚かれるそうですが、駅前もやってるんですね~。大阪人の私は、初めて見たので、かなり嬉しかったです。

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深夜0時を向かえ、相方さんと新年のチューicon:face_shyをして、しばらくしてからお客様たちは、真夜中の伊勢神宮参拝に。


元旦の午後2時に、さらばあるこ歴史上初、記念すべき 『おせちズムVol.1』が始まりました。

おせちズムと言う名前の意味は、全くありません。 単に「~ism」(イズム: ~主義みたいな)をつけただけよ。

伊勢の地酒と、精進御節を楽しんでいただきました。

実は、2つめの初体験が、御節なんです。
私、御節って、作ったことなかったんよね~

しかも精進・・・。 私が育った実家の御節は、ハム、蒲鉾、でっかい海老、イカなどが、所狭しと詰まっていました。私は子どもの頃から、「御節を詰める役」でした。 蒲鉾を飾り切りしたり、最後の作業だけを担当していたのです。

ほんまに出来るんかいな・・・と内心不安で、夢でも悩んでいたくらいです。
そのくせ、人前では、余裕ぶっこいた顔してましたけどね(笑)。 
実は、ネットで色々検索しては、アイデアになるレシピを見つけては、精進にアレンジして、ワードにタイピングして、印刷してたんですよ。 準備万端でしょ?

それがね・・・。 アホな私は、印刷したものを忘れてきた・・・

ほんまに、ドンクサすぎます。(ドジ、と言う意味です。念のため)

幸い、USBにファイルを持っていたので、相方のお友達のたらちゃんが印刷させてくれました。たらちゃん、ほんまにありがとう・・・

そんなこんなのドタバタで、出来上がったのがこれ。 ガーリックパウダーを一部使用しているので、「ほぼ精進」おせちズム

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黒豆煮の柚子釜
豆腐の味噌漬け
ごぼうたたき 胡麻よごし
ねじりこんにゃく
焼きくわい 
煮しめ(海老芋、金時人参、地元産の無農薬大根、椎茸)
大豆からあげ
むらさき芋きんとん
芋きんとん
昆布巻き(伊勢揚げ、金時人参、ごぼう)
蓮根磯辺餅
ぎせい豆腐 海苔巻き
大根サラダ巻き(干し柿、大葉、地元産の無農薬水菜、トッポギ)
パプリカのハニーソテー
鶴首かぼちゃの精進テリーヌ
なます(地元産の無農薬大根と人参、昆布、柚子)
地元産無農薬フルーツトマト・ファルシ(アボガドユッケ入り)


出しは昆布と干ししいたけ、野菜の蒸し汁、戻し汁、ゆで汁、絞り汁なども全て使いました。

正直言って、自分でも、かなりびっくりしました。

23歳くらいから、ヴィーガン料理(精進に近い西洋料理で、乳製品、肉、卵、魚を一切使わない料理)を作り続けて、もう17年が過ぎたんだなあ・・・

気づいたら、こんな料理が作れるようになってたんです

ワシ、なかなか、やるやん??って思ってしまったもん。

今まで働かせてもらった全てのお店や施設での、日々の体験のおかげだと思う。
今まで、出会わせてもらった「生き方の先生達」のおかげ。
今まで、料理を作らせてもらった全ての機会のおかげ。毎日のご飯も含めて。

そして、さらばあるこを生み出せたのは、この場所を見つけてくれた私の愛しい相方さんのおかげ。本当に感謝してます。そして、相方さんに出会わせてくれた、私の親友夫婦のおかげ。

キリがないから、この辺でやめときます(笑)

とにかく、ほんとにほんとに、ありがとうございます。


開店前に気づいたのですが、さらばあるこオープンの12月31日って、ジャンベ瞑想の師匠:ココモンのお誕生日なのです。 さっそくココモンにも報告しました。 いかにも最初から誕生日と分かっててオープンしたかのようにメールを書いてしまうあたり、私って、本当に調子の良い人間ですわ。


ここには書けませんが、一昨年2008年の大晦日は私にとって、大きな記念の日でもあります。

saravah (祝福の) arco(虹)のスピリットが現れた日、とでも書いておきます。


だから全てOK。 不備な点はたくさんあっても、きっと大丈夫。そんな気がしました。


初めてのお客様方は、午後8時11分に伊勢市駅到着の予定だったので、さらばあるこのオープンは「2009年12月31日 午後8時11分」・・・ということにしました。

そんなわけで、とうとうオープンしてしまった大晦日でした♪


これからも、このブログを通して、そして様々なチャンスで、出会えることを楽しみにしています。

今年も、世界中にたくさんの笑いが生まれますように。

愛を込めて

toni


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icon:cherry新月アート&食のワークショップのお知らせ (2010年1月&2月)

毎月開催の「食とアート」を通して感じる、月と女性性をテーマにしたワークショップです。

新月は新たなことを始めたり、願い事を実現するために必要なエネルギーを与えてくれます。

1月の新月は山羊座にあります。
山羊座は忍耐とか責任感、保守的など、ちょっと厳しく重いイメージがありますが、「無駄をなくし、限られた時間・空間・資源を大切に使う」事であり、 重荷を背負ったり、責任にしばられることでもありません。

「ただ必要な事をこなしていく」ための力をサポートしてくれます。 「伝統」や「古典」といった古くから大切に続けられているものとも関連がありますので、そのようなことへの学びも深めてくれる星座です。

月のエネルギーのもと、アートワークを通して自分と深く対話しながら、新たな次の一歩へと踏み出しましょう。

※絵を描いたり、アートが苦手という方も安心してご参加ください。楽しみながらご自分自身を感じていただけます。

※2月のワークの前に、森すみれさんがインドに旅立ちます。 インドで新たなインスピレーションを受けて来られることと思いますので、2月のワークは期待大ですよicon:face_love

日 時:2010年 1月15日(金) 18時 ~ 21時 (夕食がつきます)
費 用:5,000円 (画材使用料・食事代込み)
会 場:神戸市 JR元町駅 東出口から南へ徒歩3分 (お申し込みの方に地図をお送りいたします)
ファシリテーター:アートセラピスト 森 すみれ/ フードアーティスト 谷 裕子(toni)

日時: 2010年2月14日(日) 11時~ 4時(昼食とおやつ付き)
費用:7,000円(画材使用料・食事代込み)
会場: 同上
ファシリテーター:アートセラピスト 森すみれ/フードアーティスト 谷 裕子(toni)

お申し込み先: アーツ・コミュニケーション・ラボ

Email: mori@a-c-lab.com
Tel&Fax:078-411-3923

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