井上ウィマラのともにいのちを耀かせる瞑想とスピリチュアルケア

スピリチュアルケアとは

スピリチュアルケアが注目されるようになったのは
ホスピス運動の流れの中のことでした

末期がんなどの身体的な痛みが緩和されたときに
それゆえに浮上してくる存在の深い苦しみがあります
それらは、なんで生まれてきたのか?
死んだらどこに行くのか?
死に対する不安
罪悪感
などの形で表現されてくるものです

自然に死を迎えるような場合でも
死の2週間くらい前に、身の置き所のないだるさやイライラを体験することもあります

それらの苦しみはスピリチュアルペインと呼ばれ
この存在の根幹に関わる深い痛みに寄り添いながら
本人がより安心して最後のときを迎えることができるようにお世話する支援を
スピリチュアルケアと呼ぶようになりました

大切な人を亡くした遺族の悲しみに寄り添うのも大切なスピリチュアルケアの一部です

そもそも、このようなケアは宗教者がになっていた部分があったのですが
既成の宗教が持つ超越的あるいは権威的な姿勢は
えてして、本人の本当の気持ちをないがしろにしてしまうことが少なくありません

そこで、宗教者であるかないかを問わず
どのような宗教を信じる人に対しても
その人のそのときの本当の気持ちを大切にして寄り添うことができるような
ケアのあり方を実現することができるように
特定の宗教にこだわらないスピリチュアルケアが大切だということがわかってきました

こうして、死の看取りや喪失の痛みに寄り添っていると
スピリチュアルケアの現場ではいくつかの大切なテーマがあることが感じ取られます
それらは
1.人生の意味を見出すこと
2.自分を許し、他人を許すこと
3.お世話になった人に「ありがとう」を言うこと
4.大切な人に「大好きだよ」を伝えること
5.さよならを告げること
です

考えてみると、これらのテーマは人生の最後だけではなく
子供を育てるときにも、さらには人生全体で重要なテーマであることに気がつきます
自分の死に直面することも
人の死を看取ることも
子どもを産んだり育てたりすることも
私たちはそれまでに体験したことのない状況に向かい合い
自己存在を根底から揺るがされるような不安を経験します

スピリチュアルケアは
そうした人生の危機の渦中にある人に対して
共感と傾聴をベースにして寄り添いながら
ケアされる人もケアする人も
ともにいのちの光を耀かせることができるような流れを促進するいのちの営みです

それは
身体のケアにも
心のケアにも
社会的なケアにも
子育てにも
保育にも
教育にも
あるいは職場のなかでも
あらゆる対人援助の中で
ケアする人の深い思いやりがその人の姿勢や態度から漏れ出てくるものです

スキルではなく、そのスキルをどのように使うかというメタスキル的なところがあります

これまでの知識や体験ではどう対応してよいかわからないような状況において
どのように試行錯誤できるかの姿勢から漏れ出すものです

そのようなスピリチュアルケアがあると
人生の危機は成長の機会へと変容します

でも、スピリチュアルケアワーカーは
成長だとか変容という概念にこだわることなく
目の前の出来事に誠実に対応してゆくだけです

今ここの出来事に心を開くこと
そこで、スピリチュアルケアと瞑想が出会います

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